【医師のための投資講座】社会に出たら投資を始めてみよう!

社会人になると、投資に興味を持つ方が多いと思います。しかし、具体的な方法が分からず、はじめの一歩を踏み出せないという方も多いでしょう。この記事では投資のはじめの一歩のお手伝いをするとともに、医師として生きる上での投資の意味についても考えたいと思います。

【医師のための投資講座】社会に出たら投資を始めてみよう!

目次

  1. まず何をしたらいいのか?
  2. 医師生活における投資の意味
  3. 投資経験には時間が必要

まず何をしたらいいのか?

KCP ニッチな麻酔科医
KCP ニッチな麻酔科医
本投稿は情報提供を専らの目的としており金融取引を推奨する意図はありません。 投資行動を推奨するものではありません。

1.証券口座を開設しよう

とにかく、まずは投資を始めてみましょう。投資も色々ありますが、多くの人にとって最も敷居の低いと思われる、証券口座経由での投資をやってみましょう。

検索で上位にでてくる大手証券会社のどこでもよいので、証券口座を開設しましょう。NISA口座は1人につき1口座(1証券会社)しか持てませんが、通常の口座は原則いくつも持つことができますので、神経質になる必要はありません。証券会社によって取り扱う投資商品や手数料が微妙に違ったりしますが、誤差の範囲です。どこでもいいので悩まず口座を開設しましょう。

開設に当たって事務手続きや投資に関する質問攻めがめんどくさく感じるかもしれませんが、一回きりの手間なので気合で乗り切りましょう。

2.証券口座に入金しよう

銀行口座から証券口座に貯金を入金します。入金手続きは証券口座からの操作で簡単にでき、普通は手数料もかかりません。

3.投資商品を購入しよう

ここまでできれば、初めての投資の準備はOKです。

とりあえず少額の投資商品を購入してみましょう。投資商品は多岐にわたり、どれを選べばいいか迷うこともあるでしょうが、もしアイディアが浮かばない場合は、株価など指数に連動する商品(指数ETFや投資信託)がいいのではないでしょうか。これらの商品は最低購入金額が小さく、信託報酬率が低く、一部のETFは取引手数料が無料となっている証券会社も多いからです。 

ETF一覧(リンク先:日本取引所グループ JPX)

4.値動きを眺めよう

投資商品を買ったら、お好みの期間、値動きを眺めてみましょう。
「このくらいの額を買うとこのくらいの金額が動く」という感覚を得ることも大事ですし、自分がどんな心境になるのかを感じることも大事です。毎日値動きをチェックしたくなるのか、めんどくさくてチェックしないのか。含み損になったときにうろたえてしまうのか。自分の投資に対する気持ちの変化を感じて、今後の投資のやり方の参考にしましょう。

5.情報を見る習慣をつけよう

初めて投資をやってみたとして、あなたはどう感じたでしょうか。
投資がめんどくさく感じる場合、放置することも有効な戦略の一つです。例えば、買いっぱなしのスタンスを取ったり、自動積立設定を行って放置することもあります。これでも十分なアプローチです。

一方、投資を長くやるために経験を積んでいきたい、と思ったのなら、情報収集をする習慣をつけたほうがいいでしょう。投資の世界は日々テーマとなる話題が次々に移り変わっていきます。それを追いかける習慣をつけると、自然にお金に対する知識が増えていくでしょう。

医師生活における投資の意味

KCP ニッチな麻酔科医
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ここからは、医師生活の上での投資の意味について考えていきたいと思います。

投資をしないのは偏った資産構成

分散投資という考え方があります。これは、一つの投資対象に集中するのではなく、複数の資産に分散して投資することで、全体のリスクを軽減するというものです。

日本円の現金のみで資産を保有しているとすると、全く分散されていない偏った状態です。この状況は、円安やインフレに対して脆弱であり、また地政学的なリスクにも弱いと言えます。

また、長期的な視点では、通貨の価値は徐々に低下していくことが一般的です。つまり、現金の資産価値は減少してしまうのです。投資をしないというのは、短期的には損失は出ませんが、長期的には相対的に損失になるリスクを抱えているということなのです。

医師はお金の知識が浅くなりがち

医師業、とくに勤務医はインフラ職の側面が強く、仕事の中で金融知識がつくことがあまりありません。このため、お金の知識は自ら身につける必要があります。また所得が多い割に金融知識がないので、割に合わない不動産投資など、詐欺(に近い)行為に遭いやすいようです。

お金の知識は、キャリアの選び方に影響する

キャリアが進んでいくと、家族を持つなどの変化により、人生の価値観が変わることがあります。その結果、働き方に対する意識も変わってくるでしょう。このような時、選択肢はお金の有無や知識の有無によって左右されると考えられます。

仮に、たとえ資産形成がまだ進んでいなくても、金融知識があれば、将来的にどの程度の資産形成が可能か予測することができます。この見込みに基づいて、仕事を減らして若い時代の時間を有効に使ったり、給料は低いかもしれませんがやりがいのある都市部のハイパー病院でRe-Skillを行ったりするなど、選択肢を広げることができるでしょう。金融知識によって、将来の投資収益を予測することで、自身の将来について具体的な計画を立てることができます。

投資経験には時間が必要

受験や医療界の勉強と異なり、投資は自分が勉強すればするほど、情熱を注ぐほど成績が伸びる、というものではありません。
「経済の時間の流れ」に沿って、我慢したり待ったりということがときに必要です。

経済の時間の流れは自分でコントロールできないので、投資に慣れていくには年月が必要なのです。
ということは、できるだけ早い時期に投資の世界に入って、経験年数を稼いだほうが有利です。
最初は儲けることよりも、経験を買うつもりで、投資を始めてみましょう。

KCP ニッチな麻酔科ライター

この記事のライター

KCP ニッチな麻酔科ライター

フリー麻酔科医のライターです。ニッチな麻酔の記事を書いたりしていますhttp://note.com/kcp。仕事依頼などはX(Twitter)のDMから。https://twitter.com/KCP58227768

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