マネーリテラシーが育たない!?男性医師にとって、お小遣い制は不評です!
先日、筆者の後輩である男性研修医の先生が、「お小遣い制なら女医さんと結婚する意味ってあります?」と言っていました。やはり、お小遣い制は男性医師的には不評なことが多いようです。今回は、男性医師がお小遣い制をどう感じているのかを深掘りしたいと思います!
目次
筆者は何者?
配偶者が高所得でも、自分の可処分所得が増えないなら意味なし!
冒頭の男性研修医の先生と喋った話を書いてみます。曰く、
もともと自分が稼ぐつもりで医師になってるわけで、結婚ようがしまいがある程度の生活水準や金銭的に我慢しない生活をしたい。
女性医師の意見:「とりあえずお小遣い制」
中堅男性医師とお小遣い制の複雑な関係
麻酔科をしていると執刀各科の先生方の雑談をよく耳にしますが、お小遣い制の話は結構話題になっている印象があります。大体その内容を話しているのは中堅の男性医師です。総じて、お小遣い制はしんどいけど、家庭のことなにもしないで仕事させてもらってありがとう、みたいなパターンが多いです。まあ美談っぽいようにも思えますが、お小遣い制自体はネガティブに捉えられています。
こういう話はある程度の年齢になっても大規模病院で働いている先生方がよく話される印象です。お小遣い制を受け入れる先生方は金銭よりやりがいや家庭内の安定を求めているから開業しない、とも取れそうですし、お小遣い制で金銭感覚が育たないから開業意欲が湧かない、とも取れそうです。
お小遣い制はマネーリテラシーが育たない
ここからは私の意見ですが、別の観点でも私はお小遣い制に反対です。
昭和平成の低インフレ時代は終わって投資の重要性が増すのに、お小遣い制だとマネーリテラシーが育たないからです。
お小遣い制度では、お金を使わないことだけに特化した金融経験しかできません。マネーリテラシーを育てるには、お金を稼ぐ方法や使い方、投資や貯蓄について総合的な経験が重要です。ある程度の失敗も必要だし、年余の時間経過も必要です。
理想的には夫婦それぞれに余剰資金を持ち、それぞれが投資を行うのが、マネーリテラシーを育てる上では有用だと思います。
正直お小遣い制はマネーリテラシーのなかった昭和時代に生まれた、Old fashionで不合理なやり方なのではないかなというのが私の感想です。
お小遣い制は夫婦関係上も資産形成上も、万人に最適とは思えない
男性医師たちは、ぶっちゃけそんなに結婚に焦っていません。医師になった以上、ある程度お金には執着があるはずですから、結婚を決めるとなったらお金についても結構考えて決断するはずです。
そういう背景があるわけですから、よほどパートナーが浪費家とかでない限りは、強くお小遣い制を主張するのはよくない気がします。
むしろ、お小遣い制にする、しないよりも、お金に関する約束を納得して設計し、精神的な負担なく守れるようにすることが重要だと思います。 金銭感覚のズレは夫婦関係に致命的な影響を及ぼします。お金は後から稼ぐことができますが、失われた夫婦関係や蓄積されたダメージは元に戻りません。お金は幸福への手段に過ぎないのです。
この記事のライター
KCP ニッチな麻酔科ライター
フリー麻酔科医のライターです。ニッチな麻酔の記事を書いたりしていますhttp://note.com/kcp。仕事依頼などはX(Twitter)のDMから。https://twitter.com/KCP58227768
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