【開業が分岐点!?】医師のお金の使い方もいろいろ!年代別の家計は?

今回は、医師人生でのお金の使い方や家計感のお話をしてみたいと思います。一口に医師といってもお金の感覚は千差万別で、私立・国公立卒によっても大きく分かれますし、職場の性質によっても違いますが、できるだけ偏りがないようにお伝えします。

【開業が分岐点!?】医師のお金の使い方もいろいろ!年代別の家計は?

目次

  1. 筆者は何者?
  2. 結局、差が生まれるのは開業するかどうか
  3. 教育費は大きくなりやすいが、気にしていない人が多い
  4. 自宅を購入する人が多い
  5. 配偶者が医師かどうかは小さな要素では?
  6. 年代別の家計感をまとめてみる
  7. お金の使い方は千差万別

筆者は何者?

KCP ニッチな麻酔科医
KCP ニッチな麻酔科医
東京じゃない街の30代男性麻酔科医。激務系の初期研修、専門医取得プログラムで十分に疲れたあと、結婚と妊娠を機にフリーター麻酔科医に。

結局、差が生まれるのは開業するかどうか

医師人生で最大のお金の分岐は、開業するかどうかです。

影響の大きさが他の要素を圧倒しているように思うので、これがほぼすべてと言っていい気がします。

勤務医と開業医では収入水準が違っています。当然、開業医のほうが平均収入は高いです。これは開業するリスクと借金を背負った結果と言えるでしょう。

収入形態が給与所得なのか事業所得なのかということも大きく違うところです。

例えば車を買うとき、給与所得者は所得税などを引かれたあとの手取りから購入資金を出しますが、事業所得では数千万から億単位の売上から、経費として車代を払うことができ、節税効果が生まれます。経費として車や不動産に大きな資金を動かせる開業医と、そうではない勤務医では、見た目の豊かさに大きな差がでます。

教育費は大きくなりやすいが、気にしていない人が多い

医師家庭は一般より教育に資金を投入すると言われます。

雑談の印象では、子どもの成績や塾の話は比較的よく耳にします。しかし、あまり学費がどうこうを不満にする医師は少ない気がします。教育費は額としては大きいものの、必要なお金と納得しているので、心の負担に感じずにいるのではないでしょうか。

教育費も結局収入規模によるようで、開業医の子どもは小学校から私立に入る率が高いですが、大学病院勤務だとその半分程度になるようです。

自宅を購入する人が多い

30~40代でかなりの割合の方が不動産を購入していらっしゃるようです。これは医師だからというよりは、日本人の不動産信仰の要素が大きい気がします。

配偶者が医師かどうかは小さな要素では?

勤務医の場合、夫婦ともに医師だからといってあまり家計感が変わる印象はありません。お子さんがいれば仕事をセーブしたり、給与面より託児やお休みを重視する方が多いので、育児世代までは医師カップルの収入メリットはそんなにないよう思います。

他記事で書いたように仕事の選びやすさやリスクの取りやすさなどのメリットはあるものの、勤務医では金額としてのメリットは小さいでしょう。

逆に開業となると、夫婦ともに医師なのは大きなメリットになると思います。

年代別の家計感をまとめてみる

わりとよく見るパターンとして以下のような方が多いように思います。

20代 

ハイパー労働医ならお金は貯まる一方、遊びたい派なら結局実家の資金力次第

30代

仕事に全力を傾けると逆に伸びない収入。都会にこだわれば特に。結婚育児出産で大きな支出もあるし、意外とできない資産形成

40代

丁稚奉公が終わって開業を決断して数億円の借金からスタート、あるいはリスクをとらずに年収2000万くらいの勤務医でゆっくり資産形成。教育費がかかる。

50代~60代

借金を返し終え、子供も自立してようやく本格的な資産形成

なんとなく惰性で職場を変えない人や、仕事にプライベートを奪われても差し支えないという心理の人に、こんな経歴が多いような気がします。仕事の充実は人生のパーツとして大きなものなのは確かですが、お金的な幸福感は人生の後半まで来ない気がします。

KCP ニッチな麻酔科医
KCP ニッチな麻酔科医
医師はプライベートが蔑ろにされやすい上に、資産形成上もこんなのは嫌だという認識が広がっているから、医学部受験は易化しているのではないでしょうか。

お金の使い方は千差万別

お金の使い方は収入規模もそうですが、生まれ育った金銭感覚によるところが大きい思います。私大と国公立では天と地ほど違いますし、育った地域によっても違います。キャリアが進んでお金を持ってもあまり変わらないものだとも思います。人のお金の使い方は気になるかもしれませんが、正直あまり気にしなくていいんじゃないかな、というのが私の正直な感想です。

KCP ニッチな麻酔科ライター

この記事のライター

KCP ニッチな麻酔科ライター

フリー麻酔科医のライターです。ニッチな麻酔の記事を書いたりしていますhttp://note.com/kcp。仕事依頼などはX(Twitter)のDMから。https://twitter.com/KCP58227768

この記事へコメントしてみる

※コメントは承認後に公開されます
コメント投稿ありがとうございます。
コメントは運営が確認後、承認されると掲載されます。

関連記事

繰り返される医クラ界隈の論争...炎上しがちな「ママ女医」の話題

麻酔科フリーターの正直トーク

繰り返される医クラ界隈の論争...炎上しがちな「ママ女医」の話題

SNSで定期的にママ女医に対するネガティブな話題が盛り上がります。いろんな立場からママ女医に対する批判や擁護の意見が飛び交い、いつしか忘れられ、時をおいてまた同じ話題が復活します。本記事は毎回出てくる意見をまとめつつ、一歩引いた視点からママ女医問題を考えてみました。

マッチングアプリはちょっと…自然な出会いからの恋愛は本当に優先すべき?

麻酔科フリーターの正直トーク

マッチングアプリはちょっと…自然な出会いからの恋愛は本当に優先すべき?

アプリでの出会いをためらう人々の意見に、いきなり恋愛を想定した出会い方ではなく、自然に出会い、仲良くなる中で交際に繋げたいという声が散見されます。アプリでの出会いに抵抗感があるのはわかります。今日はこの抵抗感を少し解きほぐすようなお話になればと思っています。

「もっといい人がいるかも…?」マッチングアプリでは青い鳥症候群に要注意!

麻酔科フリーターの正直トーク

「もっといい人がいるかも…?」マッチングアプリでは青い鳥症候群に要注意!

理想を求めて次々と交際相手を変えたり、転職したりする。そんな高望みの心理を「青い鳥症候群」というそうです。マッチングアプリは、「もっといい人がいるかも?」という思いから、青い鳥症候群を起こしやすいです。今回は、青い鳥症候群の特徴とその対策法をご紹介します!

君たちはどう生きるか。医師3年目の病院選びは人生の最大の選択!

麻酔科フリーターの正直トーク

君たちはどう生きるか。医師3年目の病院選びは人生の最大の選択!

初期研修マッチングまでは、悩むことはあったとはいえ、決められた制度の中での進路決定です。しかし、3年目の進路選択は、とうとう人生の大選択になります。潰しを考えるときではなく、自分がどう生きるかの選択のときです。時代が変遷する中、現代の3年目進路はどのように考えたらよいでしょうか。

宿日直許可の実情に迫る!働き方「改革」であって働き方「改善」ではない

麻酔科フリーターの正直トーク

宿日直許可の実情に迫る!働き方「改革」であって働き方「改善」ではない

2024年度からの「医師の働き方改革」の一環として、宿日直許可制度が開始されました。軽い労働だよ、と労働基準監督署に申請することで、宿直業務が労働時間とみなされなく制度。医師を守るための制度のはずなのに、実際のところは逆に負担が増えたという声が聞かれます。

【夫婦の財布の中身】医師同士結婚のお小遣い制度を考える!

麻酔科フリーターの正直トーク

【夫婦の財布の中身】医師同士結婚のお小遣い制度を考える!

結婚後、お小遣い制を敷こうと思っている女性医師のみなさん、要注意です!お小遣い制は、男性医師にとても不評なのです。今回は、お小遣い制が有益であるのかはもちろん、男女の医師としてのキャリアとお金の考え方の違いについて触れてみます。

初期研修医が病院見学に行くべき理由!働く環境改善や知見獲得の秘訣は!?

麻酔科フリーターの正直トーク

初期研修医が病院見学に行くべき理由!働く環境改善や知見獲得の秘訣は!?

実は研修医になってからも病院見学は価値が高いんです。医学生時代の病院見学においては、物理的には見えていても認識はできていないことが数多く存在します。社会人になって働いてからの病院見学は、見学する側の目が成長しているので、より多くのものが見えるようになっています。

わずか1000万円で買われた私の人生〜奨学金の代償となった9年間〜

麻酔科フリーターの正直トーク

わずか1000万円で買われた私の人生〜奨学金の代償となった9年間〜

私は現在医師4年目。実家は裕福でなかったので、地方で9年間働けば返済免除になる自治体の奨学金を借りて大学生時代を過ごした。でも今強く後悔している。田舎の高校生を札束で殴るビジネスに引っかかった私の人生は、たった1000万円でとてもハードなものになってしまった。

【ぜひ応募して】驚きの高収入!あり得ない特殊な医師バイト4選

麻酔科フリーターの正直トーク

【ぜひ応募して】驚きの高収入!あり得ない特殊な医師バイト4選

麻酔科医として働く筆者が見かけたことのある、特徴的なバイトをご紹介します。医師業は常時流通する鉄板のバイトに限らず、スポットで面白い仕事の募集もあります。「こんな仕事あるのか!」と医師免許の凄さを感じます。紹介会社に登録して募集を眺めてみてはいかがでしょうか?

高給医師バイトのひみつ:そのカラクリと将来性とは!?

麻酔科フリーターの正直トーク

高給医師バイトのひみつ:そのカラクリと将来性とは!?

医師のアルバイトの給与は一般的に高いです。資格の貴重さや、病院の収益などの他に、医局員の生活水準確保や、医局からの医師供給に対する政治的な要素もあったりします。本記事では、バイトの給料に関わるいろんな要素を考察してみました。

関連するキーワード

麻酔科フリーターの正直トークの人気記事

人気ランキング

話題のキーワード