医師と看護師の関係が劇的に改善!今すぐ使えるコミュニケーション術
看護師が医師に指示や相談をする場面は多いですよね。小心者の私は怒られないよう、多忙な医師の業務を妨げない工夫をしてきました。今回はその注意点や考え方をまとめたので、新人看護師やリーダー業務を始める方にもぜひ読んでいただければ幸いです。
目次
”医師とうまくやること”は、看護師の処世術!
看護師として病棟で働いているときは、とにかく様々な人間関係のなかで仕事をしなければなりません。患者、家族、ケアマネージャー、理学療法士、栄養士、言語聴覚士‥。あげだすとキリがありませんが、その中で最も密に関わるのは患者さんの次に医師だと思います。
そして、関わる医師の数が多く、ひとりひとりの先生の仕事の進め方やこだわりが違う、困惑することも多いです。
”うまくやる”というと、ややおごったような言い方に聞こえるかもしれません。しかし、決してそのような意味ではなく、お互いが業務をスムーズに、快適に進められるようにそれぞれの先生の仕事の進め方の特徴を踏まえて接するようにしていました。
【基本編】①緊急性が低い質問や指示受けは、なるべく1回で済ませる!
業務を進めていると、医師に確認しなければならないことが山のように積み重なっていきます。特にリーダー業務の日は医師とコンタクトを取ることが多くなります。今日の入院患者の食事の指示が出ていない‥、〇〇さんが昼の薬を飲めなかったこと、検査前の下剤の指示がない‥、などなど。
こうした緊急性が低い確認事項は、担当医師別にわけてメモに取り、医師が病棟に来た時に確認するようにしていました。電話の場合もなるべく1回で済むようにする。多忙である医師への配慮が必要です。
わたしは先生に電話するのは緊張するのでなるべく避けたいタイプでした。そのため、できるだけ1回の電話で済ませるよう配慮をした結果、確認事項がたまりにたまって業務が押してしまうこともありました…。
そのため、病棟に定期的に足を運んでくれ、「何かやることない?」と声をかけてくれる配慮がある先生がいると嬉しかったです。
【基本編】②外来診察日やオペ日を把握しておく
医師の外来診察日や提示手術は終わるまで電話連絡はできないません。そのため、朝イチに病棟に来た時に声をかけて確認するか、直接外来や手術室まで出向くか、または外来看護師に確認事項を伝達してもらうようにしていました。間違って診察日に電話をかけ、「今診察中だから」と注意されたことも多々あります‥
【基本編】③質問に答えられるように準備しておく
例えば、患者さんの尿量が少なく医師に報告して指示をもらいたいときには、尿量に関する他の情報を徹底的に見直してから報告するようにしています。既往歴、食事摂取量、点滴量、発熱状態、内服薬、前日比などを把握してから医師に相談します。バルンが入っている場合は詰まっていないかなど、ある程度のさまざまな可能性を考えアセスメントしてから相談することで、医師とのやり取りがスムーズになります。
これも多忙である医師の時間を取らせないための配慮です。医師からみても、きちんと看護師自身でアセスメントをしてから相談されているという印象も大切だと思います。当直医への相談の場合は、より状況が分からないことが多いため、詳しく説明しなければなりません。
【応用編】①創交やドレーン手技の医師それぞれの特徴を把握する
次に応用編です。外科病棟では胸腔ドレーンやCVの挿入などの介助につきます。そこで、医師によって準備物品が違ったり進め方が違うため、可能な範囲でその違いを把握しておくようにしていました。
しかし、そうはいっても手順は細かいのでなかなか覚えることは難しかったため、他の看護師と情報共有して「〇〇先生はこれ使わないからいらないよ」「△△先生はこっちを使うよ」など言いながら準備していました。
介助中に物品が足りないことに気付くと走って病棟まで取りに戻ることもありました…。これではタイムロスですので注意が必要です。
【応用編】②それぞれの医師の業務の進め方をわかっておく
医師によって業務の進め方が違うのは当たり前です。そして人柄やキャラも違います。たとえば、指示が抜けていることを何度伝えても出し忘れ、「あー忘れてた」というタイプの医師もいれば、看護師が何もいわなくても隅から隅まで完璧に済ましている医師もいます。
私の体験談ですが、完璧タイプの先生に、「先生この指示出して下さい」と早めに言ってしまうと、「わかってます」とやや不機嫌になられる医師もいました。
そのため、先生のキャラや特徴に合わせて伝えるタイミングや内容を変えていました。先輩看護師や同僚と交流し、医師の特徴やキャラの情報を集めておくことがオススメです。
【番外編】時間があるときに医師とコミュニケーションをとる
最後に、新しい環境や人間関係のなかで、医師との信頼関係を築くために実践していたことです。何気ない患者さんの話から会話が弾き、先生のプライベートな話へと発展することもありました。こうして関係が深まると、職場の雰囲気も一段とよくなります。
一方で、先生とのやり取りを「なるべく早く終わらせよう」と考えてしまうこともありましたが、ある先生は「普段の患者さんの様子を一番知っているのは看護師だから、その話を聞けるのは嬉しいし、とても参考になる」と言ってくださいました。
最初は勇気がいるかもしれませんが、看護師としての意見を積極的に伝えてみるのも大切です。普段表情が硬い先生でも、こちらから話しかけると意外にたくさん話してくれることもあります。職場によって状況はさまざまですが、もし参考になりそうな部分があれば、ぜひ取り入れてみてください。
この記事のライター
ヒマワリ
看護師専門学校を卒業後、看護師として急性期病院、地域密着型病院、大学病院で病棟・外来勤務を経験。周手術期から慢性期、終末期まで様々な患者様と関わってきました。そんな中、多忙や勤務形態の過酷さでキャパシティを超え嫌気が差すというよくあるパターンで看護師を一旦離脱。本屋でアルバイトをしてみたり、ニートをしてみたり、はたまた戻ったりで現在に至ります。今は保育士資格とのダブルライセンスを目指し勉強中です!
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