院内保育は認可外保育施設!そのメリットとデメリットとは?
子育て中の医師にとってはありがたい存在の院内保育。実は、院内保育は認可外保育施設なのです。院内保育が認可外保育施設であることには、利便性や柔軟な運営がメリットとして挙げられます。この記事では、その運営形態がもたらす独特の環境とサポートについて掘り下げます。
認可外保育施設とは?
認可外保育施設とは、乳児又は幼児を保育することを目的とする施設で、都道府県知事(指定都市及び中核市の市長を含む)の認可を受けていない施設を総称したものです。 保育者の自宅で行うもの、少人数のものも含みます。
院内保育はなぜ認可外保育施設?
院内保育所が認可外保育施設であることにはいくつかの理由がありますが、主な理由はその設立目的と運営基準にあります。以下に、院内保育所が多くの場合認可外に分類される主な理由を挙げます。
利便性と柔軟性に特化
院内保育所は、病院内に設置されることが多く、夜勤や早朝勤務など医療従事者特有の勤務体系に合わせた保育を提供します。このような特殊なニーズに対応するため、一般的な認可保育所の基準に合わない運営形態をとることがあります。
病院が運営費用を負担
認可保育所は、国や自治体からの補助金や支援を受けることができますが、これらの資金は一定の基準を満たす必要があります。院内保育所は、病院やクリニック自体が費用を負担することが多く、外部からの補助を受けにくいことから、認可外として運営されるケースがあります。
認可外であることのメリットは?
医療従事者の働き方に対応している
医療従事者の勤務時間は不規則で夜勤や早朝勤務が含まれることが多いため、院内保育所はこれらの特殊なニーズに合わせた保育サービスを提供します。
例えば、東京都の院内保育の103件中、約半数の51件は24時間稼働しています。
アットホームな雰囲気
院内保育は、一般の保育園に比べて子どもの人数が少ないのが特徴であるため、アットホームな雰囲気になりやすいです。
また、保護者の勤務時間によって子どもの人数が異なるため、年齢ごとにクラスを分けることが難しく、異なる年齢をまとめた形での異年齢保育を実施することが多くなります。
認可外であることのデメリットは?
料金設定が異なる場合がある
認可外保育施設は、国や自治体の補助金や助成金を受けることが少ないため、その運営費用は主に利用者の負担によって賄われます。これにより、認可外保育施設の利用費用は、認可保育所に比べて高くなる傾向があります。しかし、院内保育所の場合、病院やクリニックが運営費用の一部を補助することで、職員の福利厚生として利用しやすい料金設定にしている場合もあります。
安全性の担保はされていない
認可外保育施設は都道府県知事からの認可は降りていません。しかし、認可外であるからといって、院内保育所が安全でないわけではありません。多くの院内保育所は、子どもたちに安全で質の高い保育を提供するために、独自の基準やガイドラインに従って運営されています。ただし、認可外保育施設であるため、利用する際には施設が満たす基準や提供するサービスの内容を確認することが重要です。
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この記事のライター
さき
関東圏の女子医学生。 内科系、統計学や疫学に興味があります。
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