看護師5年目で退職して気がついたこと〜ある日突然仕事にいけなくなった私〜

こんにちは、ヒマワリです。生死に関わる責任の重さ、不規則な勤務形態、トイレに行く時間さえも惜しくなる多忙さ、人間関係のしがらみなど…。私は5年目の時にこうしたストレスで適応障害になり看護師を一度辞めました。今回はそのお話を赤裸々にお伝えしようと思います。

看護師5年目で退職して気がついたこと〜ある日突然仕事にいけなくなった私〜

目次

  1. 看護師4年目、スキルアップを目指し大学病院へ!
  2. 超多忙な大学病院の外来業務であたふたする日々
  3. ミスをしては「私って看護師向いていないのかな...」と落ち込む日々
  4. 気楽に相談したり、話せる人がいなかった
  5. ある日、駐車場で涙が止まらなくなり仕事に行けなくなった
  6. 苦しかったら逃げてもいい、誰かに頼ることが大事

看護師4年目、スキルアップを目指し大学病院へ!

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新卒から4年目。働いていた病床数200床程度の急性期病院での業務にも慣れてきた頃、私はスキルアップを目指し、大学病院への転職を決意しました。終末期看護に携わりたいと思い、部署の希望を出したのですが、配属先として決まったのはなぜか外来でした…。かなりがっかりしてしまいましたが、一年後には希望する部署へ異動できることが決まっていたので、そこに向けて頑張るしかないと思い、その辞令を受け入れ仕事が始まりました。

超多忙な大学病院の外来業務であたふたする日々

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そして始まった大学病院でのはじめての外来業務。大学病院の外来受診患者さんの数は、それ以前に働いていた病院とは比べものにならないほど多く、外来といえどどの診療科も多忙。医師の診察と処置や検査の介助、入院書類の説明、電話対応など、一日中複数のタスクを抱えて頭の中はパニック!当時の私は、超がつくほどの真面目だったので、毎日全ての仕事を覚えようととにかく必死でした。

ミスをしては「私って看護師向いていないのかな...」と落ち込む日々

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業務をこなすことに必死だった私は、自分のキャパシティを超える仕事をし、毎日くたくたでした。慣れない業務にミスを重ねることもあり、もう4年目なのになんでこんなミスをするんだろうとかわたし看護師向いてないなと落ち込む日々が続きました。

入職後しばらくして、職場で怒られる夢を毎晩のようにみるようになりました。仕事が終わり家に帰ってからは、一日を振り返り、”今日できなかったこと”と、”その原因と改善点”を毎日ノートに書き出していました。

気楽に相談したり、話せる人がいなかった

病棟勤務の時も多忙であったことには変わりありません。むしろ病棟の方が多忙だったと思います。

しかし、私がこの外来勤務で精神的にしんどかった理由は、リラックスして話せる相手を職場で見つけられなかったことだと思っています。外来看護師は、子育て中のママナースや時短の方も多く、20代の看護師は私だけでした。

もともと、人見知りがちで、自分の悩みを誰かに相談したり、頼ったりすることが下手だった私は、気が付けばなんでも抱え込んでしまっていました。お局さんばがりの環境で、日々気を遣いまくり、精神的にかなり緊張しながらの毎日で、職場にいるときは一瞬もほっとできる時間がなく、昼休憩はとにかくトイレにこもっていました…。

今振り返ると、当時の自分の内気さに笑えます。この経験をして、同期や気の合う同僚の存在の大切さを痛感しました。

ある日、駐車場で涙が止まらなくなり仕事に行けなくなった

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毎日100人以上が受診される外来では、ゆっくり患者さんと話したり、病状に合ったケアをできる時間が作れないことが、とても苦痛でした。日々業務をこなすことに精一杯になってしまい、看護師として患者さんの心に寄り添うという自分の一番したかったことが出来ないことに日々モヤモヤを感じていました。

このような毎日小さなストレスが積み重なり、入職して半年ほどで頭痛や動悸、月経不順などの体調不良が出ていました休みの日も仕事のことを考えてしまい、いつも緊張状態が続くような毎日でした。

そして、体調不良が出始めて半年後、いつものように出勤し職場の駐車場につくなり涙が止まらなくなり動けなくなってしまいましたその後、お休みをもらいましたが体調が戻らずそのまま退職することになりました。

苦しかったら逃げてもいい、誰かに頼ることが大事

苦しかったら誰かに話す、頼る、甘えてもいい

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当時の私はストレスを抱え込むタイプで、上手にコントロールすることが苦手でした。職場を辞めてしばらくしてから、当時の先輩たちが私を食事に誘ってくれた時、先輩に「もっと他の人を頼ったり、助けてって言ってもよかったんじゃない?」と言われました。

急に辞めて迷惑をかけたのに、そんな言葉をかけてもらったことに、嬉しさと申し訳なさを感じ、なぜもっと頼らなかったんだろうと思いました。この経験から、私は無理に気負いし、抱え込みすぎる癖があるんだと気付くことができました。

悩みがあれば誰か話しやすい人を見つけて聞いてもらう、ちょっと難しいことは誰かにお願いする。「できない」と言う勇気をもつことも大切だと思います。

失敗は、前進しているということ

当時の私はかなりの完璧主義で、なにか1つ失敗をするとすごく自分を責めていました。しかし、人は失敗して当たり前。失敗するのは前に進むために挑戦しているからだと、前向きなものと捉えるようにしました。少なからず私は、この失敗からたくさんのことを学ぶことができたと思います。

本当に苦しかったら逃げていい!

私はこの時、とにかく看護師から離れたい!と思うくらいこの職業を嫌いになっていました。その後好きだった本屋で8か月間アルバイトをしました。

看護師は資格を持っていればまた働けるところをはいくらでもあります。新卒から3年間は同じところで働いた方がいい、とか、辞めたら技術が劣るかもしれない等、色々と不安におもうことがあるかもしれませんが、身体を大切にすること以上に大事なことはありません。一度休憩する時間も、とても有意義で楽しいです。私は8か月後に、やっぱり看護師に戻りたいと自然に思うようになったので病院に復職しました。いい意味で気楽に、時間に身を任せていればなんとかなることもあります。

いかがだったでしょうか。私の個人的な体験と感想のため、ご意見は様々あると思います。看護師は本当にハードな仕事です。一人一人が自分のペースで働くことができる環境を見つけて、難しいかもしれませんが出来るだけ楽しんで働けることが大切だと思います。最後までご拝読ありがとうございました。

ヒマワリ

この記事のライター

ヒマワリ

看護師専門学校を卒業後、看護師として急性期病院、地域密着型病院、大学病院で病棟・外来勤務を経験。周手術期から慢性期、終末期まで様々な患者様と関わってきました。そんな中、多忙や勤務形態の過酷さでキャパシティを超え嫌気が差すというよくあるパターンで看護師を一旦離脱。本屋でアルバイトをしてみたり、ニートをしてみたり、はたまた戻ったりで現在に至ります。今は保育士資格とのダブルライセンスを目指し勉強中です!

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