病院はどうやって選んだらいいの?現役看護師が自らの体験を共有します!
せっかく最初に働くのだから、病院選びは失敗したくない。それは誰もが思うことだろう。看護師の就職活動はどんなものなのか、失敗しないためのコツを私の経験から紹介したい。これから見学や就活を始める看護学生の皆さんの参考になれば嬉しい。
看護学生時代の病院見学
看護師の病院選びは、看護学生3年目の冬くらいから始まる。まずは自分でリサーチ、先輩の話や実習先でお世話になった病院などから自分が気になる病院をいくつか絞る。
私はこの時点で4つの病院に絞り、本格的に給与面、有給、福利厚生や病院の教育システムなどを徹底的に調べた。自分でノートなどにまとめ、それぞれの病院のメリット、デメリットも合わせて書き出した。
そこから、病院見学、就職説明会の予約をとり、実際に足を運び、病院全体の雰囲気を感じることにした。ほとんどの病院が、看護学生のための1日看護体験を実施しており、実際にその病棟の看護師たちと一緒に働くことができる。これらの体験から自分が想像していたものとちょっと違うな、、、といったことや、意外といいかも!といったような、ネット上だけの情報では感じきれなかったことも知ることができた。
私の就職活動の流れ
見学した病院のうち、1つまたは2つに絞り採用試験を受ける。それぞれの病院でいくつか採用試験日が設定されているものの、その前に履歴書で書類選考に通った者だけがその後の採用試験を受けることができる。
試験当日はその病院ごとで試験内容は異なるが、一般的に筆記試験や作文、個人、集団面接がある。私が採用試験を受けた病院では、筆記試験、個人、集団面接が行われた。試験内容等は、病院見学、就職説明会の際に説明があったり、質疑応答などの際に尋ねることができると思う。
採用試験日はいくつか日程があるが、もし自分の中で行きたい病院が決まっていたら、なるべく早めの日程で受けることをお勧めする。人気の病院の場合、応募者が一定数に達すると申し込みが締め切りになったりいくつかあった試験日でも途中で終了してしまう場合もある。私は一番早い日程の採用試験を6月に受け、その1週間後に採用の連絡を受け、就職活動が終了した。
病院別の見学・就活の経験談
私が実際に行なった就職活動、病院見学の内容を少し紹介していきたい。私は4つの病院の就職説明会に参加した。
都内某一流病院
都内でもトップを争う超有名病院。実習先でなかったのにも関わらず、そのネームブランドから私の大学でも人気があった。私もネット上で病院について調べ、興味を持ったので病院見学、看護体験に参加した。
トップクラスの医療を提供し、教育制度もしっかりしていると感じた。立地もとても良いと思ったが、なぜか私にはしっくりこなかった。当時はまだ病院自体が古く、私が入社した数年後に大規模改装があることは知っていたが、設備等も古く、病棟自体も暗い雰囲気を感じ、本能的にここは違うな、、と感じてしまった。
都内大学病院
家からも近く、立地は文句なしだった。病院自体もとても綺麗で、教育制度もしっかりしていた。大学病院ということもあり、症例が幅広ったり、レアな症例もあるのかなと思い、私の中で候補に上がった。が、他も見てみたいという気持ちもあり、病院見学を続けた。
都内国立病院
子供の頃、自分自身もこの病院に入院していたことがあり、親近感が湧いた。また、家からも割と近かったため立地もよく、病院自体も改装したばかりでとても綺麗だった。興味のあった国際協力にも力を入れており、間違いなく候補も一つだった。しかし、休みは少なく、忙しすぎると評判があまり良くなかった。
都内私立病院
国際協力、災害医療に力を入れており、自分の目指すキャリアプランにピッタリだなと思い、病院見学に参加した。実際に行ってみると雰囲気の良さが印象に残った。また福利厚生もしっかりしており、他の病院と比べても休みの数も多少多かった。ワークライフバランスを重要視していた私にとって好印象であった。また、自分のやりたいことが将来できるかもしれないと思い、結局ここの病院に絞り、就職活動を続けた。
自分にあった就職先を見つけるために
実習中ほど病院全体の雰囲気を掴める時はないのではないか。病院の構造や看護ケアの内容、そこで働く看護師の雰囲気、教育制度などいいなと思った重要なことを見ることができる。
私の同期も実習先の病院に就職する人はとても多かった。実習中は臨床での実践を学ぶことが最重要だが、ここで実際に働く自分を想像してみるのもいいかもしれない。
また、自分が何を重要視しているのか自分の中ではっきりしておく必要がある。とにかく給料を最重要視しているのか、休み、教育制度、立地などといったように就職先を選ぶ上で重要なことは何か決めておくことが自分にあった病院を選ぶ際に大切になるだろう。
実際に説明会や病院見学、看護体験に参加するのは必須であると思う。オンライン上の情報だけでは実際の雰囲気を掴むことはできない。私自身、病院見学での印象により最終的にいくつかの病院から一つに絞ることができた。気になる病院にはぜひ実際に足を運ぶことをお勧めしたい。
この記事のライター
Haru
東京で生まれ育ち、大学卒業後、都内病院でICU看護師として働く。3年目で退職し、オーストラリア、シドニーに語学留学へ。その後2021年にイギリスへ渡英し、2023年英国看護師免許を取得。現在ロンドン国営病院の胸部外科病棟に勤務。趣味は、旅行、アウトドア全般、スポーツ観戦、映画鑑賞、読書。 https://note.com/haluuuuu64/ イギリスの看護師事情についてのブログや英国看護師を目指す方へ相談を中心としたサポートをしています。
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