Dr.美緒の迷い道 #5. 父に言われた「結婚相手は医者がいい」というプレッシャー
こんにちは、美緒です。今回は、医者の父と薬剤師の母のもとで育ち、「女医の結婚相手は医者がいい」と教えられてきた件についてお話しします。結婚相手選びにおいて職業よりも人柄や価値観を重視したいと思いつつも、研修を始めた今では父の言葉には一理あると感じています。
医師の父と薬剤師の母のもとに生まれ
子供の頃から、父は私に何度もそう言っていました。しかし、その言葉の意味が、当時の私にはさっぱり理解できませんでした。父は医師でしたが、母は薬剤師だったため、医者同士の夫婦というものを身近に感じることができなかったのかもしれません。それに、一般的には、結婚相手を職業で限定するなんて考えはあまり聞かないですよね。私は常に仕事と家庭は別物だと思っていたので、なぜそんな風に言われるのか、本当に疑問でした。
父の考える「女医の相手が医者が良い理由」
大学5年の大晦日、私は実家で家族と過ごしているときに、ふと父親にその言葉の意味を尋ねたことがあります。
すると、父は次のようなメリットを挙げて私に説いてくれました。
1. 仕事に対する理解度が医者と医者以外ではまるで違う
父曰く、「医者の仕事は他の職業とはあまりにも違う。その特異性を理解してくれるのは、やはり医者だけだ」ということだそうです。深夜や土日祝日の呼び出し、病棟当直、学会発表や論文執筆、海外留学。これらの生活を本当の意味で理解してくれるのは、やっぱり医者でしかできないと当時の父は言っていました。特に、女性側がそのような働き方をしていることは、男性側も医師でないと素直に受け入れられないのかもしれません。
2. お互いの人生設計が明瞭になる
次に父は、「医者同士の夫婦は、お互いのキャリアをある程度想定しやすい」と言いました。前項にも挙げたように、医者としての働き方とキャリア選択は多岐にわたります。これを一般の企業に勤めている方が聞いても、何となく理解はできても実感は湧きにくいかと思います。医者同士であれば、相手がこれから歩むであろうキャリアの想定が付くので、人生設計がしやすいのかもしれません。
3. 子育てに対する価値観が一致しやすい
そして父が最も重視していたのは、子育てにおける価値観の一致でした。確かに、医者同士の家庭では、子供への教育や健康に対する考え方の水準が高めであると思います。結婚して子育てをしていくなら、その価値観が近しいほうが良いに決まっています。
働き始めて分かった父の言葉
父の話を聞いた後も、学生のときまでは「医者同士はむしろ忙しくなりすぎて上手くいかないのではないか」と思っていました。でも、実際に私が働き始めてからは、「私も相手が医者だと、むしろお互いの精神的には安定しやすいのでは」と感じる瞬間も増えてきたんです。
例えば、ある日の夜、急患が入ってしまい、良い感じの相手と予定していたデートをキャンセルしなければならなかったとします。その時、もしその方が医師であれば、その状況を理解して納得してくれる可能性が高いですよね。仕方なかったね、また今度にしようと。でも、もしそのような状況を理解してくれない相手だったら、そのまま関係が終わってしまう可能性も十分にあり得ますよね。
また、私が留学したいと思ったとして、医者以外の男性であればなかなか理解が得られないかもしれません。相手が医者なら必ず実現するというわけではないと思いますが、配偶者との人生を一緒に考えていく中で、共通の知識があって理解が得られやすいというのは、円滑に話を進めていくためにとても良い要素だと思います。
医者同士カップルは女性側の精神の安定に繋がる?
もちろん、医師でない配偶者との結婚生活も素晴らしいものであると思います。しかし、私自身が感じるのは、医師としての仕事の特異性や負担を理解し合える相手との生活は、精神的にも安定するのではないかということです。もちろん、男性医師が育休を取りにくい環境だったりとか、女性が出産すると医局に煙たがられるとか、まだまだたくさんの問題があるとは思いますが...
私の父が言っていた「結婚するなら医者がいい」という言葉。最初は理解できなかったその言葉も、今は心の中でしっかりと響いています。医師が選ぶ人生のパートナーは、自分の生活や価値観を理解し、共に支え合える存在であってほしいですよね。そんな相手に私も早く巡り合えることを期待して、今日もiCoiを使ってみようと思います。それではまた今度。
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