Dr.美緒の迷い道 #2. 地方病院の出会いって本当に少ない！

前回も少しお話ししたように、国家試験が終わった直後に大学の同期と別れました。2年ほど交際して、将来のことも考えていた相手だったのですが、研修先が離れるという理由で少しずつ距離ができてしまったんです。医師としての忙しさや将来への不安が強く影響していたのかもしれないと思うと、この先も同じことが起きてしまうんじゃないかという漠然とした恐怖があります。

地方病院での研修生活は非常に勉強になりますが、プライベートは思っていた以上に孤独です。人間関係は院内の知り合いに限定され、外部との交流の機会もほとんどありません。特に、私のように地元ではない場所での勤務は、新しい友人を作るのも一苦労。こんなにも出会いが少ないとは思いませんでした。大学も医学部内の人間関係に限定されていたことは否めないですが、研修医になってその傾向はより一層強くなったような印象があります。

研修が始まって3ヶ月が経とうとした6月の終わり頃から、院内で良いお相手がいればなと思い、真剣に悩み始めました。これは完全に私の偏見ではあるのですが、医師以外の方は私が女性で医者という理由だけで恋愛関係にはなりにくいと思っているので、候補がいるとすれば必然的に研修医の同期か先輩医師のみになります。ただ、運悪く私の同期にはすでに彼女がいる子が多かったですし、大部分の先輩も既に結婚されており、そもそもお相手の候補が少ない状況です。正直、詰んだと思いました。

私にもチャンスがなかったわけではありません。7月上旬に、同期を中心とした飲み会があり、その席で同期の一人との距離が縮まりました。彼は、私と同じ東京から地方に出てきた方で、性格も穏やかで、話も合うし、正直いいなと思っていました。何なら、「今度2人で飲みに行こうよ」なんて話もしました。

でも、その日の夜にベッドで冷静になって考えたとき、「もしこれで上手くいかなかったら研修生活に響くんじゃないかな」と思ってしまったんです。そもそも、地方は行動範囲が限られているし、飲みに行った先で知り合いにでも会ったら面倒だし...そんなことを考えていたら、なんとなく気持ちが沈んできてしまって、特に進展することもなく自然と流れてしまいました。

そういうわけで、初回にも書いた通り、私は最近、大学の知人に教えてもらってiCoiをインストールしました。別の場所で探そう、と。正直、私は焦っています。まだ25歳だから焦らなくても大丈夫、なんて言われたりもしますが、そんな悠長で良いはずがありません。そもそも、自分の将来を共に過ごす人を探しているというのに、知り合いの少ない地方に来て、院内だけで実現しようというのが無理があったんだと思います。

同じような価値観をもって、お互いのキャリア像に理解ができて、将来も考えられる相手を真剣に探すなら、その手段は多い方が良いに決まっています。そして、その一つとして、医者（・医学生）だけが登録しているiCoiは、女性医師にとっては悪い話ではないと思っています。だって、誰がなんと言おうと、女性医師の最大の理解者は結局のところ男性医師じゃないですか？

私はiCoiを利用し始めてから一ヶ月も経たないくらいの浅いユーザーですが、今のところかなり感触はいいです。お話した相手は12人くらいいて、そのうちの1人と今週末の休みに東京でお会いすることになっています。正直めちゃくちゃ緊張していますが、一般的なアプリと比べるとこの数は少ないと思ってしまうかもしれません。でも、真剣に相手を探すのに、数が多ければ良いというのは違う気がしています。そもそも私も皆さんも忙しいし、頻繁にメッセージを送れるわけでもないので、少ない数のお相手でも、時間をかけて何度もやり取りできれば良い関係性に発展していく人が出てくることは十分に考えられると思います。

今回はこんなところで。次回は（お相手の方がＯＫであれば）今週お会いする方とのエピソードをプライバシーに配慮して、iCoiの機能と合わせて体験記としてお伝えできればと思います。