開業したい医師必見!クリニック開業時のローンについて徹底解説【2024年版】
「クリニックを開業したいけど資金が足りない…」とお悩みの先生方へ。開業資金調達にはローンが不可欠ですが、どのローンを選ぶべきか悩む方も多いはず。本記事では、クリニック開業時のローン選びのポイントと注意点をわかりやすく解説します。
目次
クリニック開業時に必要な資金はどれくらい必要?
クリニック開業の資金は、診療科目や地域、施設の規模によって異なりますが、一般的には5,000万円から1億円程度が必要とされています。
以下は開業にかかる費用の内訳です。
【設備資金】
- 物件取得費:土地や建物の購入費用
- 内装工事費:院内の設計や施工にかかる費用
- 医薬品購入費:患者への提供に必要な医薬品の仕入れ
また、開業資金は診療報酬の入金が遅くなることが多いので、クリニック開業時にローンを利用する際は、運転資金を十分に確保しておきましょう。
クリニック開業時にローンを利用するメリット
大規模な初期投資が可能
勤務医のときの貯蓄だけで、開業に必要な十分な資金を用意することができる方はそこまで多くないと思われます。ローンを組まずに、医療機器や設備にもの惜しみをしてしまい、結果的に集患にネガティブな影響が出てしまうのはとても勿体ないです。
ローンを投資だと考えましょう。自己資金だけでは賄えない大きな投資ができるため、開業後のスムーズな運営が期待できます。もちろん、適切な返済計画と集患は必湯ですが。
信用の構築
金融機関から融資を受けることで、経営の信用力が向上し、今後の事業展開がプラスとなる可能性があります。これまで一度もローンを組んだことがない方より、一度ローンを組んで開業し、事業を継続している実績のある方のほうが、今後の事業展開において、金融機関から得られる信用は段違いになります。
クリニック開業時にローンを利用するデメリット
返済義務による精神的な負担
融資を受けると、その分の返済が必要となります。特に開業初期は収益が不安定なため、資金繰りが難しくなる可能性があります。
なかなか集患ができない、でもローンの返済がある...といった焦りは、精神的な負担になるでしょう。しかし、ひとたび山を越えれば、その影響は小さくなっていくはずです。
読めない金利負担
借り入れには金利が発生するため、長期的に見ると支払い総額が大きくなることがあります。固定金利でローンを組めば、支払総額は概ね予想はつきますが、変動金利でローンを組んだ場合、社会情勢によっては想像以上に支払総額が大きくなってしまう可能性もあります。
クリニック開業時のローンの選び方
クリニック開業時には、さまざまな種類のローンを選ぶことができます。それぞれの特徴を理解し、自分のニーズに合ったものを選ぶことが重要です。
クリニック開業時に融資を受けられる機関をいくつかご紹介します。
日本政策金融公庫
国の機関である日本政策金融公庫は、新規開業資金を支援する公的機関です。
また、日本政策金融公庫は、創業支援のため、審査基準が比較的緩やかで、開業時に低金利の融資を行っています。
さらに、新創業融資制度を利用することで、担保や保証人なしで融資を受けられるのも特徴。
融資額が最大3,000万円(うち設備資金は1,500万円)まで融資が可能です。
民間金融機関
民間金融銀行(メガバンク・地方銀行)なども医療業界に特化したローンを提供しています。
銀行の規模によって融資条件や審査の難易度が異なりますが、大口に融資に強いのが特徴です。また、融資実行に際して、事務手数料や保証料などが発生する場合もあります。
- 融資審査には一定の期間がかかります。開業予定日までに間に合うよう、早めに手続きを開始することが大切です。
信用保証協会の制度融資
信用保証協会の保証を受けることで、地方銀行や信用金庫から融資を受けやすくなります。保証料はかかってしまうものの、比較的融資条件が柔軟なのがポイント。
保証料は事業者の負担ですが、金利の優遇や、自己資金が少なくても借入れが可能になる場合が多いのが利点です。
また、地方銀行や信用金庫だけでなく、信用組合や農協などの地域密着型の金融機関でも、保証協会の保証がついた融資を取り扱っていることが多いのも特徴です。
福祉医療機構
医療や福祉施設向けに低金利で融資を行っている国の機関です。 また、診療科目によっては特別な優遇措置が取られることもあります。
例えば、高齢化社会に対応するための介護施設や、地域医療を支える診療所、産科・小児科など、地域的に不足している診療科目に対しては、さらに金利が引き下げられる場合があります。 特に診療科目によっては、さらに優遇されることもあります。
クリニック開業時にローンを利用する際のポイント
クリニック開業時に融資を受けるためには、しっかりとした事業計画書が不可欠です。収益予測や経営ビジョン、リスク管理策を具体的に示すことで、融資審査率が高まります。
自己資金の割合が多ければ多いほど、金融機関の信頼を得やすくなり、審査の通過率が上がります。一般的には、自己資金として全体の20~30%程度が目安とされています。さらに、開業直後は収益が安定するまで時間がかかるため、余裕を持った返済プランを立てることが大切です。
特に開業当初は、資金不足に陥らないようにキャッシュフローを重視した事業計画を立てることが重要です。
クリニック開業時には補助金や助成金も併用しよう
クリニック開業時には、融資だけではなく、国や地方自治体が提供する補助金や助成金を活用することも有効です。補助金や助成金を利用することで、自己負担額を減らし、経営のリスクを軽減することができます。
代表的な補助金には次のようなものがあります。
創業者向け補助金:国や地方自治体が提供する補助金で、クリニック開業時に支給されることがあります。
トライアル雇用助成金:新規のスタッフを雇用する場合に、雇用にかかる費用を一部助成する制度です。
計画的な返済計画と集患戦略を
クリニック開業時のローンは開業後の資金難に陥らないためにも、慎重に検討することが大切です。金融機関や国の制度を利用して、適切な融資を受けることが、開業後の安定経営に繋がります。
事業計画書の作成や自己資金の準備、開業後のキャッシュフロー管理を徹底し、計画的な資金調達を行いましょう!
この記事のライター
森松誠治
福島在住のライターとして、商社で培ったビジネススキルとライティングの技術を活かし、SEO記事からプレスリリースまで幅広く対応いたします。読者の心に響く言葉で、あなたのビジネスの成長をサポートします。さらに、地方創生に力を入れ、地域の魅力や価値を伝える活動にも取り組んでいます。取材の裏側やライティングの過程は、noteで公開中ですので、ぜひご覧ください。【noteリンク】:こちらhttps://x.gd/mL20B
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