女医と看護師って仲が悪いって本当?病棟看護師からみた真実とは…!
「女医と看護師は仲が悪い」そんな風に言われることは少なくありません。同性でありながら、医師と看護師という職種の違いによって不仲説があることは驚きです。チーム医療にはコミュニケーションが欠かせません。女医と看護師の仲は、医療にも影響を及ぼすものなのでしょうか…?
目次
女医と看護師は仲が悪いってウワサがある?
総合病院で看護師として10年働いた私は、当然女医さんと関わることもありました。そんな私から見てこのウワサはなぜ?といった疑問だらけです。
結論、女医と看護師の仲が悪いことはありません。
看護師から見て医師は賢く、頼れる存在です。オンコールや当直、外来など業務の量も多く心身ともにタフでないと務まる仕事ではないと思います。そんな医師を職業としている女性には尊敬しかありません…!
しかし、検索してみると意外と女医と看護師の不仲について思う人は多いようです。なぜそのようなウワサが生じるのか、看護師目線で分析していきます!
女医と看護師の仲が悪いと言われる理由は?
そんな方々を3つのパターンに分けてみました!
パターン1:若い女医とベテラン看護師
ベテラン看護師のなかには、若い女医さんから指示を受けることを嫌う方もいます。「若い医者に命令された」といった感情を持つ方も少なからず存在するからです。
本来看護師の仕事には医師の診療の補助が含まれるため、医師の指示のもと医療処置を行います。しかし、経験が豊富で場数をこなしたベテラン看護師のなかには、若い医師の指示を素直に聞き入れられない方も…。
若い医師が困っている様子を見ると「教えてあげなきゃ」というおせっかいが働き、看護師が医師に指示を出してしまう場面も度々あります…。そんな関係性では、良好な関係が築けず、仲が悪いとウワサされても仕方がないかもしれません。
パターン2:口調のキツい女医と看護師
医師は一つ一つの処置に大きな責任があります。もちろん看護師もケアを提供する側として責任はありますが、責任の重さに差は生じます。それゆえ、医師は口調がキツくなってしまうことがあるかもしれません…。
同じ指示であってもキツイ言い方をされると、看護師もむっとしてしまうことがあります。確認のつもりで言った一言が、思わぬ誤解を生むこともあるかもしれません。医師の言葉を悪く解釈した看護師が態度に出してしまえば、余計に関係性が険悪になってしまうことも。
パターン3:若い女医と若い看護師
若い女性看護師の仲には、男性医師のなかで働く女医さんに嫉妬心を抱く方もいるかもしれません。ひそかに男性医師に恋心を抱いている場合は、勝手に意識されてライバル視されてしまうことも…。
男性社会の中で生き抜くためには、女医さんも立ち振る舞いに気を遣うこともあるでしょう。周囲の医師との適度なコミュニケーションは女医さんにとっても大切ですよね。しかしその様子が若い女性医師がチヤホヤされているように映り、やっかまれてしまうことも…。
仕事に私情を持ち込むべきではありませんが、嫉妬心や恋心が絡むと、こじれやすいパターンもあるかもしれません…。
看護師の私は実際に女医と仲が悪いのか?
実際に私が病棟で働いていたとき、「女医さんと仲が悪かったか」と聞かれたら、答えは「悪くはない」です。働く上で円滑なコミュニケーションはとれていましたが、プライベートで飲みに行くなどの交流はありませんでした。仲良くなりたいという気持ちはありましたが、やはり多少の壁を勝手に感じていたのかもしれません…。
かつて救急科で働いていたとき、30代前半の女医さんがいました。指示は的確でスピーディな対応。サバサバしたイメージの女医さんでした。しかし、すこしぶっきらぼうな口調が私にとっては怖いと感じることも…。
そんな女医さんが数日間病院に泊まりこんでいた時のこと。「先生ずっと病院にいませんか?」と話しかけたところ、「そうなの…。そろそろ家に帰りたいよね。私も女の子だからさ、ゆっくりお風呂に入りたい」と返ってきました。
えー!この先生こんな感じの方なのか…!!堅いイメージがあった女医さんなだけに、気弱な一面を見せられたことでぐっと親近感が湧いたことを覚えています。ここで実感したのは、普段は見せない面を見ると、その方個人をもっと知りたい!と興味が湧いてくるということでした。
女医と看護師の仲はどうしたらよくなる?
女医さんと看護師が仲良くできる方法を看護師目線で考えてみました!
看護師から見て、女医さんは堅いイメージを勝手に抱いてしまうことは珍しくありません。また、忙しすぎるため話す機会も限られるので、そのイメージが勝手に膨らんでしまうこともあります。
ただ、看護師の希望としては、もっと女医さんと仲良くなりたい!、そう思っています。「仕事以外のことを聞いたら嫌な顔されるかな?」「話かけて無視されたらどうしよう」こんな不安を感じながら先生のことをチラチラ見てタイミングを伺っています。
私としては、女医さんが雑談に入ってきてくれたら嬉しいな!と思います。病棟であれば、土日の日勤終了前など、少し手が空きゆるーい雑談がされていることがあります。先生方もお疲れだと思いますが、休憩のつもりで少し雑談していきませんか?(休憩室ならきっとお茶とお菓子もありますよ)
最近あったことや愚痴など、医療と関係のない話はぐっと距離を縮めてくれます。距離が縮まれば、お互い仕事もしやすくなります。
”女医と看護師は仲が悪い”は、結局は人による
実際に働いていて、女医さんと看護師の仲が悪いと感じることはほぼありません。
しかし、少数であってもおせっかい・口調・嫉妬心などが原因でよい関係性を築けていない方々がいるのも事実。つまり、結局は人によるということです。どちらも医療に携わる職種として、患者さんへの影響はないと信じています。でも、願わくば雰囲気の良い職場で働きたいものです。
信頼される医療チームをつくるためにも、女医さんと看護師の仲が悪いというイメージをもたれないよう気を付けたいです。患者さんによりよい医療が提供できるよう、いい関係性を築けるよう心掛けたいですね。
この記事のライター
牧野 夏乃
看護師として総合病院で10年勤務。循環器科や救急科など急性期看護が好き。働きながら看護学士を取得。結婚を機にクリニックへ転職し、現在も看護師として働く複業ライター。経験を元にリアルな情報をお伝えします。 仕事依頼はXのDMから。 https://x.com/kano_m_writer
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