看護師1年目でも大丈夫!働きやすいクリニックへキャリアチェンジ
「病棟勤務辛い…けど1年目で転職できる?」毎日の業務に追われ辛い看護師1年目。転職を考えることもしばしばあるのでは?しかし、クリニックへの転職は抵抗を感じる人も少なくありません。今回は、看護師1年目がクリニックへ転職しキャリアチェンジできるか解説します。
目次
看護師1年目での転職ってアリ?
看護師1年目は、慣れない業務や人間関係のストレスから、転職を考えることもあります。しかし「まだ早い」など止められることもしばしばあり、なかなか転職に踏み出せないことも…。
しかし、看護師1年目の離職率は10.2%あり、10人に1人は退職を選択しています。背景には、過重労働や人間関係、改善されない労働環境などがあるのではないでしょうか…。
不規則なシフトや夜勤、責任の大きな仕事、患者さんの死に直面すること。看護師が抱えるストレスはさまざまです。こういったストレスから病気や精神を病んでしまう恐れがあるなら、思い切って転職した方がいいかもしれません。
新人のころはどんなに辛くても「ここでやめたらもう看護師できないんじゃないか」なんて考えたこともありました。
しかし、病院もクリニックも施設も看護師として働く場所。
どこが良くてどこが悪いということはありませんよ。
看護師1年目がクリニックに転職したい理由
看護師1年目で転職を考えた時、候補のひとつにクリニックが入る人も多いのではないでしょうか。病棟看護師とクリニック看護師では勤務体制や環境に大きな違いがあります。看護師1年目が考えるクリニックの魅力とはどんなものでしょうか。
夜勤がない
看護師1年目が抱える負担の一つとして夜勤勤務があります。多くの場合は2交代制の16時間勤務が導入されており、長時間労働です。前残業・後残業が当たり前の病院もあり、拘束時間が20時間以上になることも…。
その点、クリニックには夜勤がありません。診療時間が決められているため、残業があっても30~1時間程度に留まります。また、毎日の生活リズムが整いやすいため、体力に不安がある方には魅力的ではないでしょうか。
患者さんとの距離が近い
病棟での看護は受け持ち患者さんも多く、一人ひとりにゆっくりと時間をかけることが難しい場合も…。一方でクリニックは患者さんそれぞれの声に耳を傾け、生活で困ることのケアや病気との付き合い方を一緒に考えていきます。患者さんの生活環境を聞き取りながら、その人に合った看護を提供していく必要があります。
継続して通院している方が多いため、経過を追いながら一緒に喜びを分かち合えることも。長期的な付き合いになる場合は、ゆっくりと信頼関係を築いていけます。顔見知りの看護師がいるクリニックの存在は、患者さんにとっても心強いものです。
人間関係がシンプル
クリニックは医師・看護師・受付など在籍するスタッフの職種が限られます。そのため、役割が明確で誰に何を確認したらよいのか迷うことがありません。看護師の仕事は看護師が責任をもって実施するため、責任感も生まれます。
また、クリニックは人数が少なく、関係性が縮まりやすい環境です。スタッフの相性などもありますが、私生活の話をするなどアットホームな職場に出会えることも。風通しのよい職場は居心地よく、自分自身のモチベーションアップにもつながります。
子育てや家庭の事情などを考えパート勤務をしていますが、日数や時間など考慮してもらい、働きやすい環境です。
看護師1年目でクリニックに転職するデメリット
看護師1年目の転職に魅力的なクリニックですが、デメリットも知っておく必要があります。クリニックは外来業務になるため、病棟とは業務内容がガラリと変わります。デメリットになるポイントはどういったものでしょうか。
給与が減る
クリニックは夜勤がないというメリットの一方で、手当がないため給与が減ってしまうことも…。夜勤がある場合は、基本給に加えて夜勤手当や特殊手当などが付き給与が高くなります。しかし、クリニックは夜勤がなく、残業も少ないため、基本的に手当がほぼつきません。
総合病院の病棟看護師の年収は450~500万円程だそうです。一方でクリニック看護師の年収は400~450万円程だそうで、総合病院に比べ収入は減る傾向があります。
看護技術が身につかない
日常生活援助を含めた一般的な看護技術は、クリニックでは身に付けることは難しいです。
クリニック看護師の仕事は医師の診療の補助と患者さんへの指導が多くなります。点滴などの処置はありますが、療養の世話という看護業務はほぼありません。
そういった一般的な看護技術を身に付けていないと、今後転職を考えた時に、求人の幅が狭まる可能性があります。
看護以外の業務も…
総合病院では、看護補助スタッフがおり、片付けや移送などを行ってくれることもあります。しかしクリニックは人数や職種が少ないため、さまざまな業務が看護師の仕事となります。
たとえば、機材の消毒や滅菌処置、診察室や処置室の掃除、物品補修、物品の請求などもすべて看護師が実施します。こういった雑務は診療をスムーズに行うためのものですが、看護スキルがなくてもできる仕事であるため、物足りなさを感じる方もいるかもしれません。
看護師1年目で転職するならどんなクリニック?
クリニックを選ぶときには、働くうえで何を大切にするか明確にしましょう。勤務時間や勤務日数、診療科、給与、教育体制、人間関係など、条件をしっかり固めておく必要があります。
今後の自分のキャリアについてしっかり考え、目標設定をしておくと理想の職場が見極めやすくなります。
たとえば、収入にこだわるのであれば美容系のクリニック、忙しくてもいいから人間関係のよさを求める方は定着率のよいクリニック、産休・育休制度を利用したいのであれば取得実績のあるクリニックを探すのがよいでしょう。
無理して働くより、思い切ってクリニックへ転職しよう
看護師1年目にとって、クリニックへの転職は魅力がいっぱい。ボロボロになってまで病棟で働き続ける必要はありません。自分の心身の健康を第一に考えた選択ができるとよいですね。
クリニックのメリット・デメリットを理解したうえで、理想のクリニックを探しましょう。なんとなくではなく、自己分析や今後のキャリアプランの検討は忘れずに。
無理して合わない環境で働き続けるより、自分らしく働ける環境を探しましょう。
この記事のライター
牧野 夏乃
看護師として総合病院で10年勤務。循環器科や救急科など急性期看護が好き。働きながら看護学士を取得。結婚を機にクリニックへ転職し、現在も看護師として働く複業ライター。経験を元にリアルな情報をお伝えします。 仕事依頼はXのDMから。 https://x.com/kano_m_writer
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