【薬学生向け】就活の開始はいつから?スケジュールと進め方を徹底解説
「就活はいつから始めればいいの?」「どんなスケジュールで進めるの?」という薬学生も多いでしょう。国家試験の勉強と就活の時期が重なってしまう薬学生に、スムーズに就活をすすめるポイントを解説!就活に不安を感じている薬学生の方はぜひ参考にしてください。
目次
薬学生の就職先は?まずは希望の企業を見つけよう
薬学生が選ぶ進路は幅広く、多岐にわたります。一般的には、薬局や病院、ドラッグストアの調剤部門が主な就職先として選ばれています。また、行政職(国家公務員・地方公務員など)や製薬企業なども一定の人気がある就職先です。
人気の就職先の上位は、薬局が28.1%、病院・診療所が21.2%、ドラッグストアの調剤部門が19.6%といった割合で、全体の7割近くを占めています。
参照:2024(令和6)年3月卒業生および大学院修了者の就職動向調査結果報告書(一部)|薬学教育協議会
どの進路を選ぶかは、自分がどのような環境で働きたいのか、どのようなキャリアを目指したいのか、など人によって変わるため、自分の希望や将来像を明確にしておくことが重要です。
ステップ1:自己分析を開始(5年生スタート時)
ここからは、薬学生が就活のために実際に踏むステップを解説します。
最初のステップは、自己分析です。自己分析とは、自分の強みや弱み、価値観、将来の目標を整理し、自分に適した職場環境や働き方を見極める作業を指します。自己分析はできるだけ早く始めたほうがよいため、5年生のスタートと同時に始めると効果的です。
自己分析では、「何を重視して働きたいか」や「どのような業務に興味があるか」といった自分の希望が具体的になるため、自分が向いている業界や仕事を見つけやすくなります。自己分析によって自分の特徴が明確になれば、後の企業選びでミスマッチを防ぐことにつながるでしょう。
ステップ2:インターンシップに参加(5年生夏~冬)
自己分析の後は、5年生の夏から冬にかけてインターンシップに参加します。インターンシップは、実際の職場を体験できるものであり、仕事に対するやりがいや働きやすさを直接感じるための貴重な機会です。
インターンシップに参加することで、自分の働く環境や業務内容がイメージと合っているかを確認できます。想像より自分に合っていると感じることもあれば、イメージしていた職場の雰囲気と違うと気づく場合もあり、就職先を選ぶ際にとても役立つでしょう。
特に、病院や薬局、製薬企業など、異なる業種のインターンシップに参加することで、各職場の特徴や求められるスキルについて理解を深められます。複数の企業や業界を比較して、自分に適した職場を見つけましょう。
ステップ3:合同説明会に参加、企業研究(5年生夏~冬)
インターンシップの後は、気になる企業をより絞り込むために、合同説明会に参加します。合同説明会は、さまざまな企業が一堂に会する場であり、短時間で多くの情報を得るための場です。
合同説明会に参加することで、企業の採用担当者や現場で働く薬剤師に直接質問できるため、企業の具体的な仕事内容やキャリアパス、職場環境について詳しく教えてもらえます。企業研究では、企業の理念やビジョンが自分の価値観に合っているかをチェックすることが重要です。
近年ではオンライン形式の説明会も増えており、移動の手間が省けることや、心理的にリラックスした状態で参加しやすくなっています。自分にあったスタイルで合同説明会に参加し、効率よく情報収集を行いましょう。
ステップ4:希望する企業にエントリー(5年生3月頃~)
自分に合った企業が見つかったら、5年生の3月頃からエントリーを開始します。エントリーとは、企業に対して「興味がある」と意思を示し、選考に参加するための手続きです。
エントリーする企業の数は、多くても2〜3社程度に絞ることが推奨されます。希望する企業数が多すぎると、履歴書の作成や面接準備に追われて国家試験の勉強時間が不足する可能性があるためです。また、この段階では、事前に行った自己分析やインターンシップでの経験を基に、志望動機を具体的にまとめることも重要です。
エントリーの時期や方法は企業によって異なるため、スケジュールを確認し、締切を見逃さないよう注意しましょう。
ステップ5:試験の合否を内定した企業に報告(国家試験後)
6年生の2月末に行われる国家試験が終わったら、試験結果を内定を受けている企業に報告します。国家試験に合格した場合、晴れて薬剤師としてのキャリアがスタートしますが、不合格の場合の対応についても確認が必要です。
企業によっては、国家試験に不合格であっても、一般職として働ける道を用意していたり、翌年まで内定を保留してくれる場合もあります。そのため、事前に不合格時の対応について確認しておくと安心です。
どちらにしても、試験が終了したら結果の連絡は迅速に行い、企業との信頼関係を築けるようにしましょう。
まとめ
薬学生の就活は、5年生の薬局や病院での実習が終わった頃から本格的に始まります。早い段階に就活をスタートすることで、インターンシップや合同説明会などのイベントにスムーズに参加できるため、国家試験の勉強に影響を及ぼすことなく、効率的に就活をすすめることが可能です。
薬学生の就活に重要なことは、自分に合ったタイミングとペースを見極めることです。焦ることなく、計画的に進めることで、理想の就職先を見つけやすくなるでしょう。
この記事のライター
福田治樹
現役の薬剤師兼Webライター。医療人としての専門知識を活かしながら、医療記事を中心に転職や不動産、金融などさまざまなジャンルで活動中。年間100~200記事を執筆・校正しており、薬剤師のための転職サイト運営にも挑戦中です! X(Twitter)アカウント:https://x.com/fukupanda_haru ブログ:https://yakuten-drugstore.com/
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