【夜勤薬剤師のリアル】メリットや職場環境、家庭との両立について紹介!
夜勤薬剤師の実情を徹底解説!日中に仕事をしているイメージのある薬剤師ですが、病院や24時間営業のドラッグストアで「夜間薬剤師」として働く人も少なくありません。夜間薬剤師とはどんな仕事なのか、メリットや職場環境、家庭との両立についてなど解説します。
目次
夜勤薬剤師とは|夜間の業務を担当する薬剤師
夜勤は、通常の昼間の勤務時間ではなく、22時から翌朝5時までの夜間に働く勤務形態をさします。夜間薬剤師とは、24時間体制の医療機関に勤務し夜勤を担当する薬剤師です。
夜勤薬剤師は、夜間に急患が発生した際、医師や看護師などの他の医療従事者と連携して必要な医薬品を迅速かつ正確に調剤する役割があります。また、24時間体制のドラッグストアでは、1人で医薬品を管理・調剤しなければいけません。
夜勤薬剤師には医療知識や薬学的な専門性に加え、緊急時の対応力や判断力が求められるほか、身体的にも精神的にもタフさが必要です。しかし、やりがいのアップや高いスキルの獲得につながる仕事といえます。
夜勤薬剤師の3つのメリット
夜勤薬剤師のメリットを解説します。
給与が25%程度アップする
労働基準法第37条により、夜勤勤務は深夜労働(22時〜翌5時)に通常給料の25%増しの割増賃金が適用されます。そのため、夜勤で働くと日勤よりも高収入が得られるのが大きなメリットです。
例えば、時給2,000円で7時間勤務とすると、1日の勤務で得られる給与は日勤の薬剤師より3,500円高くなります。(2,000円×7時間×1.25=17,500円。日勤薬剤師は14,000円)月20回勤務した場合は、給与の合計が70,000円多くなります。
また、夜勤に対応可能な薬剤師の数が限られていることから、基本給や時給が高く設定されている場合もあります。「お金を貯めるために数年は夜勤をしよう」「夜間の方が仕事をしやすい」という人は、夜勤で給与アップを目指すのもよいでしょう。
高いスキルが身に付く
夜勤では急変した患者に対応するための判断や医師や看護師からの突発的な質問への対応が求められるため、薬剤師としての高いスキルや知識が身に付きます。
基本的に夜勤1人での勤務が多く、他者に頼れないなかでさまざまな状況に対応しなければいけません。イレギュラーな状況や自分自身で判断しなければいけない環境はプレッシャーが大きいものの、調剤スピードや服薬指導の質の向上につながります。
夜勤の経験があれば薬剤師としての評価が高まり、将来のキャリアアップや転職が有利になるでしょう。
日中にやりたいことをできる
夜勤薬剤師は日中の時間を自由に使えるため、日中しかできない用事をスムーズに済ませられます。たとえば、銀行や役所での手続き、郵便局の利用などは日中でなければ行えません。夜勤薬剤師であれば日中の混雑していない時間帯に用事を済ませられます。
また、昼間のフリーの時間帯に睡眠やショッピング、趣味の時間を作るなど、休息を取りつつも時間を有意義に使うことも可能です。
夜勤の仕事は心身ともに疲労がたまりやすいものの、日中の時間を好きなように使えれば、日々の生活の満足度や充実度をアップさせられます。
夜勤薬剤師が勤務する職場
夜勤薬剤師が勤務する職場は、以下のとおりです。
- 病院
- 夜間対応の急患センター
- 24時間体制のドラッグストア
- 製薬会社や治験施設の夜間業務
特に、病院には多くの夜勤薬剤師が勤務しています。なかでも病院は、急患や容態の悪化した患者様への対応、医師や看護師との連携が求められるため、在籍薬剤師の数が多く、高いレベルを求められます。
また、24時間体制のドラッグストアや急患センターでは、基本的に1人で医薬品の管理や調剤、患者対応を行わなければいけません。業務には正確性とスピードが求められ、高い薬剤師スキルが求められる環境のひとつです。
家庭との両立は?夜勤薬剤師のワークライフバランス
夜勤薬剤師は周りの人が寝ている時間帯に仕事をしているため、「一人暮らしの人しか働けない?」「家庭と両立ができないのでは?」という疑問をもたれるかもしれません。しかし、家庭を持ちながらも夜勤薬剤師として従事している人もたくさんいます。
夜勤薬剤師のシフトや夜勤の頻度は人によってさまざまです。なかには「週に1回だけ」「月に数回」のように、自身の働き方に合わせて勤務している人も少なくありません。
一人暮らしの人の方が勤務できる日数は多いですが、家族のいる人や子供が小さい人でも働くことは可能です。夜勤薬剤師はワークライフバランスを適切に保ちながら働ける職業といえます。
夜勤は将来的なキャリア形成や収入アップを目指したい方におすすめ
夜勤薬剤師は、夜間の医療を支える重要な仕事です。高収入やスキルアップ、日中の自由な時間を活用できるなど、多くのメリットがあります。
特に病院や24時間営業のドラッグストアでの勤務では、緊急対応や1人での業務が求められるため、専門知識と判断力を磨く良い機会にもなります。家庭との両立も可能で、シフトや働き方を柔軟に調整できる職場も多いことから、ワークライフバランスを保ちながらの勤務も実現可能です。
夜勤薬剤師は、やりがいを感じつつ、将来的なキャリア形成や収入アップを目指したい方におすすめの選択肢といえるでしょう。
この記事のライター
福田治樹
現役の薬剤師兼Webライター。医療人としての専門知識を活かしながら、医療記事を中心に転職や不動産、金融などさまざまなジャンルで活動中。年間100~200記事を執筆・校正しており、薬剤師のための転職サイト運営にも挑戦中です! X(Twitter)アカウント:https://x.com/fukupanda_haru ブログ:https://yakuten-drugstore.com/
この記事へコメントしてみる
コメントは運営が確認後、承認されると掲載されます。