決め手は幸せになれると思ったから〜医者ではない彼女と結婚する話〜

このたびiCoiスタッフで医師の私が結婚をしました。相手は学生時代に出会った同い年の彼女です。医師である以上、周りの方には、「相手も医者?」と聞かれるのですが、そうではなく、一般企業に務めている方です。今回は、私がなぜ結婚を決めたのか少しだけ言語化をしてみようと思います。

決め手は幸せになれると思ったから〜医者ではない彼女と結婚する話〜

目次

  1. クリスマスに「姫男」なった僕
  2. 「相手も医者?」が常套句のように
  3. 価値観の一致とはイチゴが酸っぱい派か甘い派かで一致すること
  4. この人となら穏やかで明るい未来が築けると思えるか
  5. 結婚してから仕事への気持ちが大きく安定した

クリスマスに「姫男」なった僕

hotel

「一生幸せにします。僕と結婚をしてください」

2023年のクリスマスの土曜日、何とか休みを取った私は、都内のホテルの一室で、当時交際をしていた彼女に花束と手紙を持ってプロポーズをしました。大学時代の終わりに再会をしたかつての友人と、約2年間の交際を経てのことでした。

無事、OKをいただき、婚約。そしてホッとしたのもつかの間、彼女にこんなことを言われました。

彼女
彼女
前から思ってたけど、「姫子」みたいだよね。

彼女が言うに、姫子とは、ブライダル業界で言われている「花嫁クラスタ」と呼ばれる分類の1つだそうです。結婚式を挙げる女性の嗜好をもとに、8つに女性をクラスタに分けたものが花嫁クラスタで、姫子は、おとぎ話のように、プロポーズしかり、結婚式しかり、理想のスタイルがあり、それをしっかりと実現しようとするようなタイプが当てはまるそうです。私はそれの男性版なので、「姫男」といったところでしょうか。こうやって自分を枠にはめて考えてみるのもたまには悪くないなと思います。皆さんは何に該当するか、「花嫁クラスタ」と調べて試してみてください。

「相手も医者?」が常套句のように

医師
医師
「相手も医者?」

さて、結婚することを周囲の、特に自分と交流のある医師に伝えると、結構な確率でこのような質問が返ってきます。医者の相手は医者が多い、というのも1つの事実なので、こういう質問が返ってくるのも不思議ではありません。特に、以前、医療政策研究者の先生にインタビューをした際、女性医師の場合は結婚している方の7割が医師という話もあったほどです。

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皆さんは結婚後の働き方についてどのような希望をお持ちでしょうか。今回は医師の結婚とフルタイム勤務への影響について、今年の11月にJAMA Network Openに論文を出版された、東京大学医学部公衆衛生学教室の宮脇敦士先生にインタビューをさせていただきました。

しかし、私が結婚したのは、医師ではない、一般企業に務める女性です。プライバシーがあるので細かくは話せませんが、大手の広告企業で営業の仕事をしています。正直、自分がこんなに早く結婚するとは思っていませんでした。結婚せずに仕事に邁進しようとすら思っていた時期もあるくらいです。自分でも驚きました。

iCoi運営
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iCoiで医師の方にインタビューをしていると、相手は医師が良い、医師ではないほうがいい、と明らかに二分しています。私は特にこだわりはなかったものの、医師ではない相手と結婚したことで、自分の知らない世界を見ることができているとも思います。

価値観の一致とはイチゴが酸っぱい派か甘い派かで一致すること

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私が最終的に結婚を決めたのは、相手の職業や収入、実家の裕福さなどではありませんでした。確かに、彼女が大手の企業に勤めていて、自分自身でキャリアを積んでいたからこそ、敢えてそのようなことで悩む必要がなかったからかもしれません。非常に月並みですが「価値観の一致」が最終的には一番大きかったと思います。

私はiCoiを開発しているときからもそうでしたが、「価値観が一致するって何?」とずっと考えていました。また、友人に「価値観が合う合わないってどういうときに感じる?」と聞かれても、数年前は上手く答えることができませんでした。

でも、今は「イチゴは酸っぱい派か甘い派かを聞かれたときに、パッと一致するようなとき」と答えています。これは比喩的ではありますが、実際に私が彼女とイチゴの話題になったときにそう感じたのです。

「価値観が一致している感」というのは、こうした些細な、「こんなときどうする?どっちがいい?」の積み重ねで得られるものだと思っています。そのポイントが人によってはお互いのキャリアの話であったり、休日の過ごし方であったり、子どもの教育方針であったりするわけですよね。確かに同じような育ちや経験をしてきた属性(医者同士など)のほうがそのポイントは合いやすいのは事実ですが、周りの医師(特に男性)を聞いている限りは、必ずしも医者である価値観に縛られていないようにも感じます。

iCoi運営
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個人的には、小さなことでも価値観を確認し合える回数が多いほうが、「価値観が一致している感」を得られやすいと思います。その点、iCoiは価値観質問のあることが大きなメリットです。
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バックグラウンドが似ている医師同士であっても、結婚において価値観のズレが問題となることも少なくありません。この記事では、医師同士の結婚において大切な価値観を事前に一致させるために作成した、iCoiの「価値観質問」について説明します。

この人となら穏やかで明るい未来が築けると思えるか

結婚相手を決めるとなると、「相手に何を求めるか」という話が話題に上がります。でも、冷静に振り返ると、私は強く相手に何かを求めようと思ったわけではなかったように思います。自分が何かを求めていなくても、ふとした瞬間に感じる彼女の気遣い、自分の知り合いと会ったときの礼儀の正しさ、子どもや高齢者に対する優しさといったことが、自然と感じられたことが結婚したいという感情を後押ししてくれました。

もちろん、相手のキャリアとか、収入とか、そういったこともとても大事だとは思います。理想論だけでは結婚生活は進まないし、実際にこういうことで揉めてしまうご夫婦もいらっしゃいますし。でも、日常生活を共に過ごしていく中で、相手からふと感じられる優しさや、心遣いに勝る要素はなかなかないのではないでしょうか。戦略的なことより、この人となら穏やかで明るい未来が築けると思えるかが、が私としてはキーポイントになったように思います。

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結婚してから仕事への気持ちが大きく安定した

さきほども書いた通り、私は学生のころは、結婚できなくても仕事に邁進しよう、医師として職務を全うしようとすら考えていました。でも、皮肉なことに、今となっては結婚をしたことが、仕事を頑張る大きな要素になりました。

彼女は、「いつ医者を休んでも良いし、やりたいことがあれば、それを追い求めてもいいよ。その選択が正解だと思うから」と言ってくれます。私にとって、それほど嬉しい言葉はありません。これを言われたから、医師としてもう少し頑張ろうと思えています。

いくら医師が人名を助ける高名な仕事であったとしても、孤独では苦しいばかりです。やっぱり、自分のそばに大切な存在がいて、活力になるからこそ、今の仕事を頑張ることができています。

もちろん、子どもができたら状況は変わるかも知れませんが、結婚したことが私の人生を明るくしてくれて、気持ちが安定したのは事実です。もし、仕事を理由に結婚をためらっている方に、少しでもこの気持ちが伝わったら嬉しいなと思います。

今回はこの辺にしておきます。読んでいただきありがとうございました。こういう話が聞きたい、こんなテーマを書いて欲しい等ございましたら、コメント欄などでご意見いただけると嬉しいです。

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