非常勤だけではない!?医師免許を活かして多種多様な副業をしよう!
医師の副業といえば、非常勤勤務やオンライン診療を思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、医師の副業の世界は実に多様で、意外な高収入の機会が隠れています。本記事では、一般にはあまり知られていない医師の副業の実態に迫ります。
目次
私は何者?
1. 医療系インフルエンサー
SNSの普及により、医療情報を発信する「医療系インフルエンサー」が注目を集めています。お笑い芸人さんのようなタイプもいますが、そこまで目立たなくても、Twitter(X)やInstagramのフォロワーが数万人を超えて、それを生かしたビジネスを展開されている方もいますよね。
フォロワー数や engagement rate によって大きく変わりますが、月に50万円から数百万円の収入を得ているインフルエンサーも存在します。特に専門性の高い内容や、ユーモアを交えた発信が人気を集めています。
具体的な業務内容:フォロワーをビジネスに繋げる
- Instagram、TikTok、YouTubeなどでの医療情報の発信
- 健康関連商品などのプロモーション
- オンラインセミナーの開催
2. 医療機器開発・製薬コンサルタント
医療機器メーカーは常に新しい製品の開発を行っていますが、臨床現場を知る医師の意見は貴重です。初期研修医や後期研修医の段階では難しい業務でしょうが、専門医取得以降は、その分野の知見を生かし、医療機器メーカーや製薬企業での副業という道があります。
自らの臨床にも生きる内容であり、人気が高い副業の一つです。また、健康食品やto C向けの医療機器などは、専門性問わず参入しやすい領域でしょう。
1案件あたり50万円から100万円程度。年間で数件の案件を請け負えば、数百万円の副収入となります。医療機器メーカーの場合は、手技のある外科系の医師は重宝されます。
具体的な業務内容:知見を生かしたご意見番的業務
- To C 向けの健康食品の新製品アイデア提案
- 製薬企業での疾患調査やコンサルタント
- 臨床試験のデザイン助言
3. 医療系スタートアップの顧問・非常勤
近年、医療×ITのスタートアップが増加しています。これらの企業は、必ずしも取締役に医師がいるわけではなく、医学的知見を持つ顧問を求めているようなケースもあります。
特に医師が使うサービスなんかは、チームに医師がいないと難しい闘いになりますから、そういった企業で、医師目線での意見を投入したり、医師とのコネクションを提供したりなど、活躍できる場面は多いでしょう。
月額10万円から50万円程度の顧問料が一般的ですが、株式オプション(SO)が付与されることもあり、企業が成功した場合は大きな収入になる可能性があります。
4. 医療訴訟の専門家証人
少し風変わりですが、医療訴訟では、専門家の意見が重要な役割を果たします。医療記録の精査や専門家意見書の作成、法廷での証言など、医療事故にまつわる裁判などにおいては、第三者たる医師の専門的証言が求められるケースがあります。
1件あたり30万円から100万円程度の目安があるとされています。複雑な案件では更に高額になることもあります。ただし、倫理的な配慮が必要な難しい仕事でもありますよね。
5. 医療翻訳・通訳、統計コンサルタント
医療翻訳・通訳の仕事は、医学論文や学会発表資料、治験関連文書、医薬品の申請書類などを翻訳する仕事です。収入は、経験や専門性によって大きく異なりますが、特に高度な専門知識を要する分野や、希少言語の通訳者は高収入を得られる可能性があります。
統計コンサルタントは、医学研究や臨床試験のデータ解析、統計手法の選択、結果の解釈などをサポートします。研究デザインの統計的側面に関するアドバイスやデータ解析手法の選択と実施、論文執筆の統計的側面のサポートなど、研究にまつわるさまざまなフェーズで活躍できます。統計コンサルタントの収入は、経験や専門性、クライアントの規模によって変動しますが、一般的な目安として、フリーランスの統計コンサルタントであれば、時給1万円〜3万円程度でしょう。
医師免許と専門性を生かせばさまざまな働き方ができる
医師の副業の世界は、想像以上に多様で可能性に満ちています。適切に管理すれば、副業は単なる収入源としてだけでなく、キャリアの幅を広げ、新しい刺激を得る機会にもなります。
本業への影響を最小限に抑えたり、利益相反に注意したり、必要に応じて所属機関の許可を得たりする必要はありますが、非常勤医師として臨床アルバイトをする以外の働き方で、あなたの専門性を活かした新しいチャレンジを始めてみませんか?
この記事のライター
Dr.パンダ
地方出身、中高は公立で東京大学に入学し、医学科に進学して令和X年に卒業しました。現在は、地方の急性期病院にて勤務しています。ひとりの若手医師として心の内をリアルにお届けできればと思います。
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