研修医2年目、1億円の家を買う。ローンを組むときに注意点とは?
こんにちは、Dr.パンダです。僕は研修医2年目のときに、1億円のローンを組んで家を買いました。今振り返ると大分思い切ったことをしたなあと思う一方で、過去に戻っても絶対に同じように家を買う選択をすると思います。その理由も含めてご紹介していきます。
目次
私は何者?
*本記事は住宅の購入を強く推奨するものではないこと、私の主観に基づく記事であることを御理解ください。
高騰する都心の不動産価格、どうなってるの?
以前、別の記事でもお話しましたが、都心の不動産価格、バグっていますよね。え、こんな小さいの?っていう家ですら億超えはザラで、それなりの一軒家や3LDKマンションに住もうものなら、平気で2億近い金額になってきます。
そろそろ下がる、もうバブル崩壊だ、なんて言われていた2020(2021年)の東京オリンピック騒ぎの時から4年が経ちますが、一向に下がる気配がありません。いつになったら価格は落ち着くのでしょうか。都内で勤務医をしているだけでは2-3億の家が買える気はしません。
研修医2年目で1億円の家を買うという選択
さて、そんなことを言っている私ですが、実は現在、1億円のローンを支払い続けています。2023年、まだ研修医2年目の夏だった頃、都内で2LDK(55平米相当)の中古マンションを1億円強で買ったのです(特定を避けるために少し改変しています)。
社会に出てまだ少ししか経っておらず、この先の医師人生も不透明な中、かなり思い切った決断をしたと思っています。えいや!って感じでしたね。何なら、研修医1年目の頃は家を買うなんて気は毛頭なかったので、探し始めてから2ヶ月ほどで購入を決めたことになります。35年ローンで、月の支払いは27万円ほどです。
金利を考えるとローンは組めるだけ満額で組むべき
かつての私がそうでしたが、多くの人は「ローンを組む」ことに恐れを感じているかもしれません。特に、医師になって数年で1億円のローンを組むことは、大きなリスクだと思われがちです。
確かにリスクはありますが、現在の私の考えでは、現金資産があったとしても、家を買う場合、ローンは組めるなら満額で組んでしまってよいと思っています。その理由は単純に「金利が安いから」です。
私の場合、35年ローンで金利は0.45%でした。もちろん、住宅ローンの金利はこれから上がっていくことが予想されますが、いきなり2%、3%と急激に上がっていくことは考えにくいでしょう。
一方で、世の中には年利3%を超えるようなポートフォリオで資産を運用する方法はそこまで珍しい話ではありません。S&P500などは、年平均10%上昇することもあります。
このことを考えると、自分の手持ちの資産は別で運用し、住宅自体は安い金利で借りたローンで支払うほうが圧倒的に有利であることは明らかです。わざわざ、運用利益を出せるはずの元手を減らしてまで、ローン額を小さくする必要はないのです。
さらに、首都圏で働く医師であれば、1つの不動産に永住することは考えにくいでしょう。ライフステージに合わせて売却すればよいわけですから、単に1億円の"借金"を背負うわけではないと考えられます。
賃貸の場合の家賃と、ローンの月額支払いに大きな差がなく、転売しやすい物件であれば、ローンを組んで家を買うことについて、そこまで強く恐れる必要はないのではないでしょうか。適切に計画を立てれば、ローンを組むことは恐れるべきものではなく、むしろ賢明な財務戦略となり得るのです。低金利を活用し、資産運用と組み合わせることで、長期的な経済的利益を得られる可能性があります。
ローンはあくまで実績ベースだが医師免許は最強
住宅ローンを組むためには、各銀行での審査が必要です。銀行によって審査条件の中身や厳しさは大きく異なるでしょう。しかし、デベロッパーの方に言われたのは、「ローンを組める額はあくまで実績ベースである」ようです(厳密には違ったらすみません)。
要するに、これまでいくら稼いできたか、という実績で今後の支払い能力が判断されるようです。いくら賢くて能力の高い人であっても、これまで年収100万円だった人に3億円のローンを組ませることは銀行側もリスクですから、それなりに合理的ですよね。
そのため私は研修医2年目でローンを組んだので苦労はしました。学生時代にやっていた仕事の明細をかき集めてきたり、今後のキャリアを明示したりして、「これから私はちゃんと支払えますよ!」と伝えることに労力を結構取られました。
ただ、なんやかんや最終的に26歳で1億円のローンを組めたわけですから、医師免許は相当強いです。最強の国家資格と言われる所以を身を以て感じた気がします。多分、新進気鋭の35歳のAIベンチャー社長より、たった1年半しか働いていない研修医のほうがローンを組みやすいんでしょうから。凄い話です。
ローンはシングルローン?ペアローン?
ローンを組むときに、考えることはいくつかあるでしょう。まず、配偶者や婚約者がいるとき、あなただけのシングルローンでローンを組むか、配偶者と一緒のペアローンで組むかの2択があります。
シングルローンのメリットは、諸々の手続きが楽で、有事に揉めにくいこと(離婚とか)。ペアローンのメリットは、配偶者が収入がある場合、ローンを組める額が増えることと、また所得控除が夫婦別々で受けられることです。節税を重視するならペアローン一択でしょうか。
私はローンを組んだときには既に結婚していたのですが、色々考えた結果シングルローンで組みました。手続きの楽さを考えたり、自分のローン額だけで希望する住宅が買えそうだったからです。パワーカップルであれば、(離婚しない前提で)ペアローンにすると購入できるマンションの額もグッと上がるでしょう。
不動産提携先の金融機関でのローン審査が楽!
次に考えることは、ローンをどこで組むか、です。メガバンク、地銀、色々選択はあるかと思いますが、あなたがどのような条件でローンを組みたいかによって最適な銀行は変わってきます。
自分でわざわざ各銀行まで出向いて、相見積もりのような形で条件を比べてもいいのですが、忙しい臨床の日々、それを自分だけでやるのはあまり得策に思えません。
そこで、大抵の場合は、購入しようと考えている不動産会社が、ローン見積もりを多数の銀行に同時に申請してくれるサービスを持っているはずなので、そちらを利用することをお勧めします。もちろんサービス利用に手数料はかかりますが、手間を考えると圧倒的にそちらのほうが楽です。不動産会社の方に是非問い合わせをされてみてください。
全国医師協同組合連合会に入れば割引が!
ちなみに、全国医師協同組合連合会というところに加入すると、提携先の不動産が立てる新築不動産が割引価格で買えるケースがあるようです。0.5%程度という非常に大きい割引を受けられるケースもあるとか。
是非、こちらのリンクを参照されてみてください。(回しものではありません)。
都心ならリセール重視の家選びを
というわけで、今回は主にローンの話をしました。もちろん、家は目的があって、かつ返せる見込みがある場合に購入できる話かとは思います。しかし、イメージだけで食わず嫌いになっている若手医師も結構いるのではないでしょうか。あまり恐れずに、興味がある方は一度検討されてもよいかもしれません(*推奨する意図はございません。)
物件選びで注意することがあるなら、首都圏でマンションを買う場合、必ずリセールの良さ(売りやすさ)を気にしておきましょう。先ほども言ったように、都心の1つの不動産に若くして永住を決めることのほうが珍しいでしょうから、売りやすい場所で、売りやすい間取りの不動産であることを意識して購入することは必須です。
売りやすい、というのは、駅近であるとか、治安が良いとか、日当たりがよいとか、若手ファミリー向けに丁度よいとか、色々あるでしょう。全部求めるのは難しいと思いますが、ある程度ペルソナを想定して、そのペルソナが考えるリセールの良さをイメージして、物件選びをしてみてください。
不動産の間取り等については、また別の機会でお話しします。iCoiのアプリ内でもたくさんの記事が読めますから、是非ダウンロードしてご登録下さい!記事を読むのは無料なので、マッチング希望の有無にかかわらずご登録をお勧めします!
この記事のライター
Dr.パンダ
地方出身、中高は公立で東京大学に入学し、医学科に進学して令和X年に卒業しました。現在は、地方の急性期病院にて勤務しています。ひとりの若手医師として心の内をリアルにお届けできればと思います。
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