【女性医師にも人気!】医師がMPHを取得するメリットとは?
MPHは、Master of Public Health(公衆衛生学修士)の略称で、公衆衛生に関する高度な教育を提供する大学院レベルの学位です。近年は医師からの人気が増加しており、MPHを取得できる大学院も増えています。今回は、医師がMPHを取得するメリットについて調査します!
MPHとは、公衆衛生の専門家
MPH(公衆衛生学修士)は、公衆衛生の基礎理論、政策、実践に焦点を当てた大学院レベルの教育を提供するプログラムです。
プログラムは通常、フルタイムで2年間で完了しますが、1年間で修了できるコースや働きながら通うことができるパートタイムのコースもあります。また、オンラインや夜間コースを提供している大学院もあります。
MPHは、医師だけでなく、看護師や薬剤師などの他の医療専門家、病院管理者や経営者、 医事法を志す法律家、医療を担当するマスメディアなど、公衆衛生分野でキャリアを積む人々にとっても大きな価値があります。
医師がMPHを取得するメリットとは?
MPHのカリキュラムでは、疾病予防や健康促進、政策の策定に関する包括的な知識を身につけることができます。MPHの学位を持つ医師は、臨床に留まらず、公衆衛生機関などでのキャリアパスをすることができ、より幅広い職場での選択肢と影響力を持つことになります。
さらに、臨床現場においても、予防医療への理解を深め、患者ケアに対するより効果的なアプローチを提供することができるようになります。MPHは、医師が個々の患者だけでなく、地域社会や全世界の健康向上に貢献するための重要なステップと言えるでしょう。
MPHのカリキュラムの必須5分野とは?
MPHのカリキュラムでは、公衆衛生大学院の国際標準である疫学、生物統計学、環境保健学、社会科学・行動科学方法論、保健医療管理学の必須5分野を含む21科目を設定しています。
以下に、必須5分野をご紹介します。
疫学
疾病の分布とその決定要因を研究する科学であり、公衆衛生における疾病予防や健康促進策の基礎を学ぶ。
生物統計学
公衆衛生データを収集、分析、解釈するための統計的方法論を学ぶ。
環境・産業保健学
間の健康に影響を与える環境要因(水質、空気質、化学物質など)を研究し、環境リスクの管理や予防策を学ぶ。
社会科学・行動科学
人々の健康行動や生活習慣、社会構造が健康に及ぼす影響を研究し、健康改善のための戦略を学ぶ。
保険医療管理学
健康システムの効率的な運営、医療サービスの質の向上、健康政策の策定と評価などを学ぶ。
MPHを取得できる大学は?
日本国内でMPHのカリキュラムを提供している大学は12校あります。
国立大学では、北海道大学、筑波大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、九州大学の7校があり、私立大学では慶應大学や帝京大学などの5校が挙げられます。
また、海外大学のMPHは、ハーバード大学、ジョンズホプキンス大学などが有名です。
女性医師にとっても大きな魅力
出産や育児中の女性医師にとって、MPHの学位を取得することは、キャリアの中断期間を有意義に活用する絶好の機会です。オンラインプログラムやパートタイム制度を提供する大学院も多く、家庭と学業を両立することも可能です。
この時期に学びを深めることで、専門知識を拡大し、将来のキャリアパスを豊かにすることができます。さらに、公衆衛生の分野では柔軟な勤務形態や多様な職場が存在するため、育児とのバランスを取りやすい環境を見つけやすくなります。
MPHを取得することで、医療現場への復帰後にはより広い視野を持って臨むことができ、公衆衛生の分野でリーダーシップを発揮する新たな道も開けます。育児という大切な時期を自己成長にも繋げ、未来の医療と公衆衛生への貢献を目指してみてはいかがでしょうか。
次回は大学院紹介です!
次回の記事では、MPHのプログラムを提供する国内外の大学院にスポットを当て、MPH取得のための様々な選択肢を紹介します。ご期待ください!
この記事のライター
さき
関東圏の女子医学生。 内科系、統計学や疫学に興味があります。
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