【AMAコラムに学ぶ!】アメリカにおける医師の燃え尽き症候群への対処法とは?
今回は、AMA(American Medical Association)の医師の燃え尽き症候群にまつわるコラムをご紹介したいと思います!果たして、アメリカではどの診療科の医師がバーンアウトしやすいのでしょうか。また、燃え尽き症候群に対処法はあるのでしょうか。
目次
白衣と聴診器の背後にある、医師たちの多大な疲労
現在のアメリカでは、医療におけるニーズが増大し続けており、各専門分野で活躍する医師たちは長時間の労働や精神的疲労に直面しています。今回の内容は、AMA(アメリカ医師会)からの独占調査によるものです。
最もバーンアウトしやすいのは、救急医という結果に
AMAの調査に参加した30州の医師および医療従事者から、13,000以上の回答が寄せられました。アンケートの内容は、仕事の満足度、仕事のストレス、バーンアウトの程度、所属組織を離れたいか、組織からの評価を感じるかどうか、週における仕事時間の合計という6つの項目でした。
最もバーンアウトの割合が高かったのは、以下の6つの診療科でした。
- 救急医:62%
- 病院医(急性疾患の入院患者のケアを行う科):59%
- 家庭医:58%
- 小児科医:55%
- 産婦人科医:54%
- 内科医:52%
とある小児病院から学ぶ、医師のバーンアウトを防ぐ方法
調査によると、デイトン小児病院で働く小児科医の約66%が組織からの評価を感じていると報告しています。これは、小児科分野全体の平均である55%と比較して高い数値です。
では、このように高い評価を受けているデイトン小児病院では、どのような取り組みが実施されているのでしょうか?
1. 活躍した同僚たちを皆で賞賛する
マーケティングチームと協力して、ソフトウェアプログラムで非常に簡単に賞賛を送ることができるシステムを構築しました。
2年前に始めたもう一つの取り組みは、称賛されるべきチームメンバーを皆で投票し、選ばれた人の表彰を行うことでした。
2. つながりの感覚を高める
今回の調査により、医師のストレスが可視化された
今回の調査にて医師のストレス割合が可視化されました。この結果を受けて、ストレス割合が高かった部門において、ストレス要因を減らす取り組みを始めた病院も存在します。
この調査が行われなければ、病院が医師のストレスに気付かず、対処につながることはなかったと予想されるため、この調査はとても重要であったと言えるでしょう。
この記事のライター
さき
関東圏の女子医学生。 内科系、統計学や疫学に興味があります。
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