女性医師・玲奈のお悩み相談室#4 夫が非協力的…。夫婦円満のコツはなんですか?

今回は、多忙な医師同士夫婦が円満に過ごすためのコツについてお話しします。特に女性の場合、出産や育児の負担が自分に大きく偏り、職場復帰が遅れてストレスが溜まったり、夫婦喧嘩の原因になることも珍しくないようです。そんな時、どのようにして対処すれば良いのでしょうか?

女性医師・玲奈のお悩み相談室#4 夫が非協力的…。夫婦円満のコツはなんですか?

目次

  1. 今回のテーマは「医師同士夫婦円満のコツ」
  2. 仲良し夫婦?それとも無風なだけ?
  3. 理不尽に夫にキレてしまったことも
  4. 折れてくれた仏の夫がいた
  5. ピンチはチャンス
  6. パートナーの心身を思いやる

今回のテーマは「医師同士夫婦円満のコツ」

私も夫も医師同士の夫婦です。先日第一子を出産し、産後2か月で職場の院内保育に預けて復帰しました。産後から全く余裕がなく、育児自体を負担に感じています。一方、夫は今まで通りの生活をしています。先日も私が寝かしつけに苦労していても、夫はyoutubeを見て寛いでいました。ついに我慢の限界がきてキレてしまい、大喧嘩になりました。イライラしない夫婦円満のコツはありますか。

産後のダメージがまだ残っている時期に、仕事も子育ても本当にお疲れ様です。大変ですね。可愛い赤ちゃんのためとは言え、その時期は生きているだけで満身創痍だと思います。

子育てが大変なのはもちろんですが、パートナーが非協力的だとそれだけでメンタルが削られてしまいますよね。

最適解は家庭によりけりと思いますが、今回は我が家の通った道をご紹介します。

仲良し夫婦?それとも無風なだけ?

 「玲奈さんのご主人やさしそうだよね、喧嘩とかしないの?」
私がよく周囲の方に言われる言葉です。実際、夫はとても忍耐強く、優しい人です。私もどちらかというと感情より理屈で動く人なので、喧嘩になることはほぼありません。喧嘩をするネタがないのだと思います。言ってしまえば「無風」です。

理不尽に夫にキレてしまったことも

思い起こすと一回だけ、私が夫に理不尽にキレたことがあります。つわりがひどく、毎日生活しているだけで辛いとき。身の置き所がない中で、漫画を読みながら「プー、クスクス」と寛いでいる夫の姿がふと目に入ったのです。

(ああ、いつも通りだ。なんで私だけこんなにしんどい思いをしているのに夫は無傷なのか、おかしい!)

そして、ありったけの罵声を投げつけた記憶があります。 別に私のことを気にかけていなかったとか、世話をしなかったとか、放置して飲み会に行ったとか、そんなんじゃないんです。 ただ「いつもと変わらない平穏さ」で、そこに「存在していた」ことに腹が立ったのです。なにせ自分は「存在しているだけで辛い」ので…。  

折れてくれた仏の夫がいた

その時、夫は怒りもせず、ただ「ごめん」と言ってくれました。こういう時にこういう受け止めをしてくれたことって、ずっと忘れないんですよね。

自分でも理不尽とわかっている、相手も理不尽と思っているであろう、でも折れてくれた。つわりとか乳児期とかの超絶に体力が削られる時期を過ぎて冷静になると、頭が上がらなくなりますね。  

ピンチはチャンス

 親世代から若い後輩まで、様々な年代の女性から聞かれることですが、このような身体がつらい時のパートナーの行いはその後もしばらく尾を引きます。 

「つわりが酷いのに飲み会から帰ってこなかった」

「分娩に付き添ってって言ったのに来なかった」

「産後全く余裕がないのに、親戚とのホームパーティーを勝手に企画された」 

つい油断した、パートナーの意向を無視してしまった、そこまで困っていると思わなかった…。パートナーを蔑ろにしていませんか。

世の夫さんには覚えておいてほしい。体調が悪い時の記憶ってずっと残ります。ここでしくじると一生恨まれますよ。逆にこの時期を大事にすると、生涯円満かもしれません。ピンチはチャンスです。    

パートナーの心身を思いやる

心身とも弱っている時は、体調不良や育児の負担そのものはもちろんのこと、パートナーとの不公平感、不信感がストレス元となりやすいです。また、その時期のパートナーの振る舞いは否が応にも記憶に残りがちです。

時が経てば冷静になりますから、妊娠~出産直後の体調の悪い時期はどうか奥様を大切にしてみてください。

もちろん、男性側が心身共に疲れているときは、女性側もそれを思いやる心が欠かせません。お互いに支え合う姿勢が大切だと思います。

そしてご質問者さんへ。

いつも本当にお疲れさまです。今は体も心も本調子ではありません。無理をしないようにしてください。

授乳以外の育児はご主人も練習すれば同じようにできるはずなので、少しずつバトンタッチできると良いですね。寝かしつけも一度やってもらうといいと思います。

育児の大変さが共有できて、“戦友”みたいな感じになれると良いと思います!
少しでも余裕ができてくれることを祈っています。
玲奈

この記事のライター

玲奈

2009年卒。サラリーマン家庭に生まれ。旧帝大医学部に進学。総合内科専門医、サブスペ3学会専門医。第一子出産直後までは政令指定都市のハイボリュームセンターで当直も頑張っていたが、次第に自身の働き方に疑問を抱く。物言えぬ赤子に与えうる限り最良の環境を与えることを決意。それが実現できる働き方を模索し、どこかの片隅の民間病院になんとなく居場所を見出す。時短週4日勤務。 夫と子供が大好き。子供の小学校受験を経験し、界隈独特の恐ろしくも暖かい世界にふれる。キャリアや資産形成、お受験についての情報発信と悩み相談を行っている。

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はじめまして、中堅女性医師の玲奈と申します。2009年に大学を卒業後、結婚、出産を経て、子育てをしながら勤務医をしています。これから「玲奈のお悩み相談」として女性医師・女子医学生の方の向けに連載していきます。初回は私のこれまでの経歴紹介です♪

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