女性医師・玲奈のお悩み相談室#3 育児と仕事は両立できますか?

医師としての仕事と育児をどうやって両立するか。今回は経験者である私なりの答えをご紹介します。お若い方々にとって、希望溢れるキラキラしたものではないかも知れませんが。心の片隅において「こういう生き方もあるよ」と何かの折に思い出していただければ幸いです。

女性医師・玲奈のお悩み相談室#3 育児と仕事は両立できますか?

目次

  1. 女性医師の一大テーマ「育児と仕事」
  2. 何かを選択することは、他方を捨てるということ
  3. 優先順位を付ける
  4. 可能な限りルーチン化する
  5. 金融リテラシーを身に付ける
  6. 実は仕事と子育ての両立の相性が良い医師

女性医師の一大テーマ「育児と仕事」

「育児と仕事はどうやって両立していますか。」

度々聞かれる質問です。両立の定義は難しいですが、「仕事を選ばす細々とでも持続可能なスタイルで働き続けること」を両立と言って良いとしたら、私は仕事と育児を両立しています。しかし、そのためには捨てたこと、諦めたこともいくつかあります。

何かを選択することは、他方を捨てるということ

貴方にとって大事なことは何でしょうか。医師としてやりたいこともあるでしょう。それは特定の場所でしか叶わないものかもしれません。

やりがいと収入は必ずしも両立しないのがこの業界です。実家が太いとか不労収入があれば話は別ですが、多くの人はお財布を気にせず仕事を選ぶことは難しいのではないでしょうか。

そして何より大事なのが子どもです。色々な考えがあるとは思いますが、やはり子どもにとって親って大事です。乳幼児期は院内保育園に赤ちゃんを預けて当直もするのが当たり前といった雰囲気の施設もありますが、私は物言えぬ赤ちゃんに負担を強いてるような気がして預けることができませんでした。大きくなってからも親の目が届かないと色々な問題に気が付くのが遅れると考えています。

誰しも平等に一日は24時間しかなく、気力も体力も、認知資源も有限です。これを何かに振り分けるなら、すなわち他のことを犠牲にするしかないのです。

優先順位を付ける

ここからは、私が子育てと仕事の両立にあたって大切にしていることを3つご紹介します。

まず一つ目は、優先順位を付けることです。望んだことを全て手に入れることはできませんから、自分にとって大切なことを列挙して、その順番に実現しようとしています。私の優先順位は次の通りです。

  1. 子供のために気兼ねなく動けること
  2. 最低限の収入が得られること
  3. 仕事内容が満足できること

私は①②の条件が満たされるなら、仕事内容にはあまりこだわっていません。

育児もキャリアも両方追うとしんどいから、どっちかでいいと思うんです。私の職場は、時短できる、週3.5でいい、有給取りやすい、残業なし・呼び出しなし、で最高です。

可能な限りルーチン化する

二つ目は、可能な限りルーチン化することです。効率化できることはルーチン化して、余計な労力・時間を使わないことが大事です。

人様に言うのは恥ずかしいですが、私は以下のような感じで相当な手抜きで生活を回しています。

  • ドラム型洗濯機と食洗器は当然導入済
  • 離乳食は調味料入れる前の大人のごはんをミキサーして冷凍、作り置き
  • 生協のおまかせ定期便を使い、スーパーにはほぼいかない(超おすすめ)
  • 家事代行を定期的に使う(超おすすめ)
  • ダイソンエアラップコンプリート導入済(超おすすめ)
  • パナソニックのビストロ導入済(超おすすめ)
  • 服はサブスクレンタルを導入済、服を買わなくても勝手におしゃれな服が届く(超おすすめ)
  • 夫やこどもにも家事をしてもらう
私は超ズボラですが、以上のような技を駆使して育児と子育てを両立しています。これらにの時短技について詳しくは他のコラムで掘り下げますね。

金融リテラシーを身に付ける

三つ目は、金融リテラシーを身につけることです。時間もそうですが、お金もあって困ることはありません。若いうちからある程度の金融リテラシーを身に付けておくことをおすすめしています。

地道な運用をしておけば、プライベートに手がかかるタイミングで一旦仕事を辞めるなど、手札が増えます。

私の場合、実家は細いですが、研修医時代から積み立てた株式と投資信託などで不労所得を得ています。金融に関しては無資格者なので、具体的なアドバイスは控えますが、FIREは無理でも数年働かなくても問題ないくらいの資産と不労収入があります。

これがあるとないとでは心理的な余裕が全く違います。

継続は力!始めたばかりの時は含み損に落ち込んだけど、本当にやっててよかった。

実は仕事と子育ての両立の相性が良い医師

以上に挙げたように、医師って相当に恵まれた仕事です。医師は仕事と育児の両立が難しいと思われがちですが、実は働く女性とも相性が良いと私は考えています。メリットをうまく生かして、出産後もマルチに活躍しましょう♪

次回以降の記事で取り上げて欲しいお悩みがあれば、コメント欄から是非お待ちしております!

玲奈

この記事のライター

玲奈

2009年卒。サラリーマン家庭に生まれ。旧帝大医学部に進学。総合内科専門医、サブスペ3学会専門医。第一子出産直後までは政令指定都市のハイボリュームセンターで当直も頑張っていたが、次第に自身の働き方に疑問を抱く。物言えぬ赤子に与えうる限り最良の環境を与えることを決意。それが実現できる働き方を模索し、どこかの片隅の民間病院になんとなく居場所を見出す。時短週4日勤務。 夫と子供が大好き。子供の小学校受験を経験し、界隈独特の恐ろしくも暖かい世界にふれる。キャリアや資産形成、お受験についての情報発信と悩み相談を行っている。

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はじめまして、中堅女性医師の玲奈と申します。2009年に大学を卒業後、結婚、出産を経て、子育てをしながら勤務医をしています。これから「玲奈のお悩み相談」として女性医師・女子医学生の方の向けに連載していきます。初回は私のこれまでの経歴紹介です♪

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