看護師なら誰でも経験しうる「ヒヤリ・ハット」4選をご紹介
みなさんどうもくりかるです。看護師として働いていると、誰もが経験する「ヒヤッ」とする瞬間。特に若手の頃は、そんな場面に何度も遭遇します。今回は、実際の経験をもとに、看護師なら共感できる「ヒヤリ」体験をお伝えします。
1. 時間指示の薬を忘れかける
日常的によく遭遇するのが、時間指示の薬、特に抗生剤の投与を忘れかけることです。抗生剤は決められた時間での投与が重要で、血中濃度の維持に直結します。10〜15分程度のずれなら大きな影響はありませんが、それ以上の遅れは治療効果に影響を及ぼす可能性があります。
「○○さん、抗生剤まだでしたっけ?」というリーダーナースの何気ない一言で、背筋が凍る経験は誰にでもあるはず。特に業務が立て込んでいる時や、複数の患者さんを受け持っている時は要注意です。その瞬間の冷や汗は、経験年数が増えてきた今でも忘れられません。
2. 患者さんを間違えかける
配膳、検査案内、採血など、1日に何度も行う患者確認。特に名前が似ている患者さんがいる病棟では、細心の注意が必要です。患者さんの特徴や疾患が似ていると、より混乱しやすくなります。
確認時に「あれ?」と気づいて事なきを得ることがほとんどですが、違う患者さんの物を持って病室に入ってしまった時の気まずさは、経験者にしかわからないものです。特に以下のような状況では要注意です。看護師の皆さんなら、誰でも経験があるのではないでしょうか。
- 夜勤明けなど疲労が蓄積している時
- 急な追加業務が入った時
- 似たような症状の患者さんが近くの病室にいる時
3:薬剤を混注し忘れる
新人時代の忘れられない体験の一つが、薬剤の混注忘れです。血糖値の高い患者さんへのインスリン投与の準備中、別の患者さんのナースコールで中断。そのまま投与前の確認を依頼したところ、先輩看護師の「これ、混注してないけど」という一言で事なきを得ました。
この経験から学んだことは、業務を中断する時は必ずメモを残すこと、中断した業務は最初からやり直すこと、ダブルチェックの重要性を再認識することですね。このミスは時に命取りになりますから、自分を信用しすぎず、確認を何度もする癖をつけましょう。
4:申し送りを伝え忘れる
次は、リーダー業務の研修中の出来事です。リーダー看護師は、医師からの注射や検査など治療に関しての指示を一括で受け、担当看護師へ伝達する、いわば司令塔的な看護師のことです。
その研修中、私は医師から点滴の指示を受けたまま、そっくり伝え忘れて休憩に入ってしまいました。すると、休憩室へナースステーションから電話が鳴ってきました。
その時、受け持ち看護師へ伝え忘れていたことを思い出しヒヤっとしました。
幸いにも、その点滴は自分の勤務内で投与すればよかった薬剤だったので、患者さんへは何も害はありませんでした。しかし、伝達が多いこの仕事で伝達忘れは患者さんへの治療の影響が出てします。伝達業務を細かくすることは重要な仕事のスキルであり、また、ミスをすると患者さんに迷惑をかけてしまうということを再認識し、一層気を引き締め直したことを覚えています。
看護師のミスは患者さんへの治療への影響が出てしまう。
看護師として働く中で、このような「ヒヤリ」体験は誰にでもあると思います。大切なのは、これらの経験を前向きに捉え、自分なりの対策を考えることです。私自身、どちらかというとミスを起こしやすいタイプだと自覚しています。だからこそ、以下のような対策を心がけ、ミスを少しでも減らすように意識しています。
- 業務の優先順位付け
- チェックリストを作成する
- 声出し確認の徹底
- 複数回振り返りをする
皆さんも似たような経験をお持ちではないでしょうか。それぞれが工夫している対策や体験談を共有することで、より良い看護につながると信じています。
この記事のライター
くりかる
男性看護師くりかるです。看護師以外にも働く術を身につけたくライター、動画編集など幅広く業務を実践中。お仕事以来はでD Mまで⇨https://x.com/crikal0216ポートフォリオは⇨https://note.com/crikal0216/n/n834c7fefb17e
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