あなたは何病院受験した?2024年夏、私のマッチング受験体験記

皆さんこんにちは。せりです。2024年夏、私のマッチング受験が終了しました。9月時点では結果待ちの段階ですが、今の時点で率直な感想を振り返ろうと思います。来年以降受験される医学生の方にとって少しでも参考になれば嬉しいです。

あなたは何病院受験した?2024年夏、私のマッチング受験体験記

目次

  1. 筆者は何者?
  2. 病院探しは6年生の5月から始めた
  3. 私は3箇所譲れない条件を決めて病院を選んだ
  4. 履歴書は想像以上に時間を費やす
  5. 都内戦争に勝てるか不安な日々...
  6. 自分には履歴書を重視してくれる病院が合っていた
  7. 筆記試験対策に割くリソースを事前によく確認しておこう
  8. 見学で良いなと思っても面接の一日だけで印象が変わることも
  9. 周りの「こっそり内定」におめでとう
  10. やっぱり最後は相性なんだと思う

筆者は何者?

医学生せり
医学生せり
関東在住で現在医学部6年生です!2024年の今夏、初期研修先を決めるためにマッチング試験に参加してきました。
ちなみに、学内の試験やCBTの成績は悪めです。希望としては、都内もしくは都内に出やすい場所にあり、教育熱心な病院に通りたいなと思っています。

病院探しは6年生の5月から始めた

私が本格的に病院探しを始めたのは、6年生の5月からでした。5年生の夏休みに2箇所ほど見学にはいっていたものの、その時点では希望の研修スタイルや、将来の診療科に関する軸が定まらないまま、何となく選んだ場所に行っただけでした。そのため、5年生の時に見学した病院は結局一つも受験することはありませんでした

6年生の5月、海外実習を終えて帰国し、ようやく自分の方向性が見えてきた頃に焦りも相まって本格的に病院探し始めました。ただし、病院によって見学できる時期や定員が大きく異なり、特に人気の病院では見学の予約すら取れないこともありました。

最終的に、6年生の5月から見学した病院は全て受験しました。この経験から強く感じたのは、早めの準備の大切さです。時間に余裕を持ち、計画的に見学のスケジュールを立てることが、納得のいく病院選びのカギだと実感しました。

医学生せり
医学生せり
最終的に5箇所ほど受験をしました。周りの友人も同じか、多い人では12箇所受けている子もいました。上の先生には「多過ぎでは?」と言われましたが...

私は3箇所譲れない条件を決めて病院を選んだ

私は研修病院を選ぶ際に譲れない条件として、後述する3つに絞りました。これ以上条件を増やしてしまうと、いわゆる超人気病院ばかりになり、正直、自分が受かるとは到底思えなかったからです。一人暮らしのマンションを選ぶときと同じように、ある程度は妥協しないといけないと思ったので、ここだけは譲れない、というポイントをしっかり押さえました。

1. 一緒に働く同期が熱心であること

研修中は、厳しいスケジュールや緊張感のある日々が続くので、同期との関係が非常に大切だと思います。話しやすい同期やモチベーション高く努力をしている同期がいると、辛い時でも支え合えるし、お互いにモチベーションを高め合うことができると考えています。見学の際には、先輩研修医の先生に「同期の仲はどんな感じですか?」と積極的にお伺いしていました。

2. 教育熱心であること

研修病院を選ぶ上で、教育に力を入れているかどうかは自分にとって非常に大切なポイントでした。やはり研修の目的は、医師としてのスキルをしっかりと身につけ、現場で即戦力になれるよう成長すること。だからこそ、指導医が親身になって教えてくれる環境かどうかは重要です。

例えば、指導医がただ業務をこなすだけでなく、質問に対して丁寧に答えてくれたり、こちらの理解度を確認しながら教えてくれる場面が多い病院だと、安心して学べますよね。忙しい中でも指導医の先生が適切なタイミングでフィードバックをくれると、自分がどこを改善すればいいかが明確になり、成長も早いと思います。

3. 東京から近いこと

都内に近いことも私にとっては譲れない条件の一つでした。というのも、私は以前から都内で趣味のイベントに頻繁に参加していたので、研修が始まってもその時間を持ちたいと思っています。趣味の時間は、ストレス発散やリフレッシュにとって大切な要素なので、都内にアクセスしやすい場所で研修することは、自分にとって重要なポイントです。

履歴書は想像以上に時間を費やす

履歴書作りは、自分の6年間を振り返る作業でもあり、意外と大変でした。特に、最初に一つ完成させるまでは、時間も手間もかかります。

しかし、一つでも作ってしまえば、その後はかなり楽になります。一番手間のかかる履歴書を一つ仕上げてしまい、それをベースにして他の履歴書を作成していくと、効率がぐっと上がります。同じ内容でもフォーマットが違うだけで手間がかかることがあるので、まずは一つ、じっくりと作り込むのがおすすめです。

医学生せり
医学生せり
私は知り合いの先生や友人に履歴書の添削をひたすらお願いして回りました。自分だけだと泥沼にはまることがあるので、他の方のお力を借りたことは大きかったです。

都内戦争に勝てるか不安な日々...

都内のマッチングは年々激化していて、正直、「怖いなー」という気持ちで受験していました。特に人気の病院だと競争率も高く、果たして自分が選ばれるのかという不安が常にありました。結果が出ていない今も、一日のうちに何回か答えのない恐怖に襲われます。

周りの友人たちも同じような気持ちを抱いていて、「本当にこれで大丈夫かな…」という話題がよく出ていました。

でも、焦るよりも自分がやるべきことをきちんと準備して、あとは運を天に任せるしかないんですよね。

自分には履歴書を重視してくれる病院が合っていた

正直、CBTの成績もあまり良くなかったし、他の成績も特別目立つわけではありませんでした。だからこそ、履歴書と面接で戦うしかないと覚悟していました。自分のこれまでの経験や思いをしっかりと伝えることで、履歴書重視の病院を狙う方が自分にとっては合っていると感じました。

特に、6年間の大学生活で得た学びや経験を整理して、どれだけ自分が真剣に医師を目指してきたかを伝えられるかがポイントだと思います。履歴書は、自分自身を表現する大事な武器なので、ここに全力を注いで臨むつもりです。

筆記試験対策に割くリソースを事前によく確認しておこう

履歴書重視の病院を受けるといえど、やはりその中には筆記試験を課す病院もありました。私は国試の過去問5年分を完璧にして試験に臨みました。

しかし、試験が終わった翌日、それより前の過去問に取り組んだところ、全く同じ問題が出ていたことに気づいて落胆しました…。もっと早くから幅広い範囲で対策をしておけば良かったと感じました。

病院見学の際には、初期研修医の先生にどのように筆記試験対策をしたか必ず聞くことをおすすめします。実際に合格した先輩から具体的なアドバイスをもらうことで、「そんなに筆記対策をするくらいなら面接に時間を割いておけばよかった...」といったpit fallに陥るリスクを低減できると思います。

見学で良いなと思っても面接の一日だけで印象が変わることも

見学はだいたい半日から1日程度なので、その短い時間ではわからないことも多いです。しかし、実際に面接で偉い先生方と話してみて、病院の雰囲気や考え方が自分には合わないかもしれないと感じたことがありました。その病院は最終的に、順位を下げることにしました。

見学だけでは判断できない部分が面接で見えてくることもあるので、可能ならば病院見学の際に初期研修医の先生と連絡先を交換しておくことをおすすめします。後から気になる点や不安に思ったことを直接聞けると、実際の研修生活や病院の内部事情についてより具体的な情報を得ることができるため、より確実な判断材料になります。

医学生せり
医学生せり
自分が感じた「あれ、おかしいな」とか「ここ、実はヤバいんじゃないか」といった直感に目を背けない方がよいと思います。マッチングに通りたい一心で、自分の素直な感情に蓋をしてしまうと、入職してから後悔する気がしています。

周りの「こっそり内定」におめでとう

面接も佳境に差し掛かる8月下旬、周りの同期の中には、病院側から内定をほのめかす連絡が来ている人もいました。そんな話を聞くたびに、正直焦る気持ちもありましたが、心から「おめでとう!」と祝福しました。

そして、自分も残りの面接をしっかり頑張ろうと前向きに思いました。結果がどうであれ、少しでも自分が納得できる形で終わればそれでいいかな、と。完璧じゃなくても、自分なりにベストを尽くしたという実感を持って終えられれば、それが一番だと思っています。焦らずに、自分らしく面接に向き合うことを大事にしていました。

やっぱり最後は相性なんだと思う

やはりマッチング試験は、最後は相性なんだと思います。どれだけ準備をしても、結局は病院とのフィーリングや相性が大きいと思いました。だから、無理に自分を作り込む必要もないし、気負わなくても大丈夫。もし結果が思わしくなかったとしても、「今回はご縁がなかったんだな〜」くらいに軽く受け止めればいいと思います。

来年の研修先の発表はまだですが、どこの研修先になっても納得できるような受験ができたと思います。

研修病院は、自分が長く過ごす場所だからこそ、無理に合わせるよりも、自分らしくいられる場所を見つけることが大事だと感じます。合わないところに無理に入るより、自然体で向き合って、自分にフィットする場所で成長できれば、それが一番だと思います。

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